医療機器メーカーがSAP S/4HANAなどを導入、業務のデジタル化に注力製造IT導入事例

シスメックスはデジタル化によるビジネスプロセス改革の基盤として、次世代ERP「SAP S/4HANA」、マネージド型クラウド基盤「SAP HANA Enterprise Cloud」をはじめとするSAPソリューション群を採用した。

» 2019年05月30日 09時00分 公開
[MONOist]

 SAPジャパンは2019年5月8日、デジタル化によるビジネスプロセス改革の基盤としてシスメックスがSAPソリューションを採用したと発表した。次世代ERP「SAP S/4HANA」、マネージド型クラウド基盤「SAP HANA Enterprise Cloud」、出張経費管理のトータルクラウドソリューション「SAP Concur」、分析ボードポータル「SAP Digital Boardroom」などが含まれる。

 シスメックスは臨床検査機器や試薬、ソフトウェアを提供する医療機器メーカー。血液や尿などを採取して調べる検体検査分野のソリューションやヘマトロジー(血球計数検査)、免疫検査、凝固検査などの分野、ライフサイエンス領域など、幅広く事業を手掛けている。

 同社は現在、デジタル化によるビジネスプロセスの改革に取り組んでいる。そのため、研究開発から商品開発、生産SCM(サプライチェーンマネジメント)、販売サービス、顧客接点など全ての領域にまたがって、ビジネス、オペレーション、ITを再構築し、組織および人材を変革する計画を策定した。

 この取り組みの一環として、SAP S/4HANAをはじめとする複数のSAPソリューションを採用。例えば、間接費管理基盤として採用したSAP Concurでは、出張手配から経費精算、請求書管理といった間接業務プロセスをデジタル化、標準化できる。これにより、業務効率化や間接費削減、ガバナンス強化、従業員の安全配慮義務の履行などが推進可能になるという。

 同社は、改革基盤としてSAPソリューションを活用することで、グローバルレベルでのプロセス標準化と、その先のデジタルトランスフォーメーションの達成を目指すとしている。

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