VRの3D酔いを解消、最新のディスプレイプロセッサIPを発表組み込み開発ニュース

Armは、ヘッドマウントディスプレイのVR性能を向上させたディスプレイプロセッサIP「Arm Mali-D77」を発表。3D酔いの解消、3K120への最適化とともに、システムの帯域幅と消費電力の低減により、没入感の高いVR体験を提供する。

» 2019年06月12日 08時00分 公開
[MONOist]

 Armは2019年5月15日、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)のVR(仮想現実)性能を向上させたディスプレイプロセッサIP「Arm Mali-D77(Mali-D77)」を発表した。3D酔いを解消し、3K120に最適化するとともに、システムの帯域幅と消費電力の低減により、没入感の高いVR体験を提供する。

 新しく追加したVRアクセラレーション機能により、バーチャル感の抑制とリアリティーの向上を追及した。特定の演算機能をGPUからDPUにオフロードするとともに、VRヘッドセットのレンズひずみ補正や色収差補正、非同期タイムワープの機能により、ビジュアルの品質向上と3D酔いの解消を図っている。

 また、一般的なVRのユースケースでのシステムの帯域幅を40%以上節約した。GPUサイクルを解放するために、VRワークロードの消費電力を12%削減。小型、軽量、快適かつ拘束感がなく、使いやすいVRデバイスの開発を支援する。

 さらに、VR HMD以外のデバイスやディスプレイにも応用が可能。共通SoCプラットフォームにMali-D77を統合すれば、さまざまなサイズのLCDまたはOLEDスクリーンへ4KのHDR画面を表示できる。

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