CAN FD Class3適合の巻線コモンモードチョークコイルを商品化車載電子部品

村田製作所は、次世代車載ネットワーク規格CAN FDに対応した巻線コモンモードチョークコイル(CMCC)「DLW32SH101XF2」を発表した。DCMRの悪化を抑制することで、IEC62228-3でCAN FD用CMCCに必要とされる、DCMR Class3に適合した。

» 2019年08月22日 08時00分 公開
[MONOist]
photo 巻線コモンモードチョークコイル「DLW32SH101XF2」 出典:村田製作所

 村田製作所は2019年7月29日、次世代車載ネットワーク規格CAN FDに対応した巻線コモンモードチョークコイル(CMCC)「DLW32SH101XF2」を発表した。同年8月より量産を開始する。

 DLW32SH101XF2は、CMCCを構成する2つのコイルの特性のズレを極小化し、DCMR(Differential to Common Mode Rejection)の悪化を抑制する。これにより、IEC62228-3でCAN FD用CMCCに必要とされる、DCMR Class3に適合した。数百kHz以上の低周波数帯では、最高水準のDCMRを満たすことができる。

 サイズは3.2×2.5mmで、独自の巻線構造により小型化した。定格電流は115mA、定格電圧は50Vdc。−40〜+125℃で動作し、車載用受動部品の品質規格AEC-Q200に準拠している。

 DCMRは、ディファレンシャル成分をコモン成分に変えるモード変換量のこと。3つのClassに分類されるが、Class3は最も厳しいDCMR特性を意味する。

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