フォーアールエナジーが電池転用で世界初の認証取得、日産リーフの電池を再製品化電気自動車

ULは2019年8月19日、フォーアールエナジーに対し、電池の転用に関する評価規格UL1974に基づき世界初の認証を発行したと発表した。

» 2019年09月02日 06時00分 公開
[齊藤由希MONOist]

 ULは2019年8月19日、フォーアールエナジーに対し、電池の転用に関する評価規格UL1974に基づき世界初の認証を発行したと発表した。

 UL1974は、駆動用バッテリーとして製造、使用された電池パックやモジュール、セルを選別、分類するプロセスを定めた規格で、2018年10月に第1版が発行された。電池の健全性や継続使用の適否を見極めるための分類を規定している。このプロセスを通じて、性能が検証された使用済みの駆動用バッテリーを、蓄電システムに転用することを可能にする。

 フォーアールエナジーは、日産自動車と住友商事が2010年に設立した共同出資会社だ。2018年3月には、福島県浪江町に、電気自動車(EV)の使用済みリチウムイオン電池の再利用と再製品化に特化した「日本初」(日産自動車)の工場を開設した。製造するのはEV向けの交換用バッテリーの他、大型蓄電システム、電動フォークリフト、電源や電線が不要な太陽光発電の外灯など向けのバッテリーだ。

 フォーアールエナジー 代表取締役社長の牧野英治氏は「2010年の設立以来、EV用電池の転用における安全性と信頼性の確保を当社の最重要課題として位置付けてきた。当社のプロセスが第三者機関に認められたことで、再利用電池の転用に対する信頼の獲得ならびに蓄電システムの普及拡大につなげることができると考えている」とコメントした。

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