「つながるクルマ」が変えるモビリティの未来像

トヨタがSDL対応のディスプレイオーディオを標準装備に、ナビアプリはLINE車載情報機器(2/2 ページ)

» 2019年09月18日 06時00分 公開
[齊藤由希MONOist]
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グローバルモデルよりも小さくして日本に展開

日本向けに一部を変更した専用モデルとなる(クリックして拡大) 出典:トヨタ自動車

 グローバル展開するTNGAのプラットフォームを採用した車種ではあるが、日本の従来モデルのユーザー感覚を意識し、カローラとカローラツーリングはグローバルモデルよりも全長と全幅、ホイールベースを縮小した。室内空間はグローバルモデルと同等を確保しているという。

 従来モデルと比較すると、全高はカローラ、カローラツーリングともに低くなり、ホイールベースも拡大したが、全長や全幅は大きくなった。従来モデルは全幅が1695mmだったため5ナンバー車だったが、新モデルは全幅1745mmなので3ナンバー車になる。ただし、上田氏は「ワイドトレッドを生かし、タイヤの切れ角を十分に確保することで、従来モデルと同等の最小回転半径を確保した」と説明。

 また、駐車場で従来と同じ感覚で乗り降りできるように、ドア周りを日本モデルの専用設計とした。ドアの厚みを抑えながら組付けとガラスの開閉を同時に成立させた他、内装トリムの意匠の工夫で厚みを減らした。ドアミラーは格納時の出代を少なくするために取り付け位置を工夫するとともに、風切り音を抑えるフィン形状を追加した。

日本で専用設計した部位(クリックして拡大) 出典:トヨタ自動車

 上田氏は地域ごとの作り分けについて「カローラシリーズでいえばボディーを専用設計したのは日本だけ。グローバルモデルをそのまま持ってくると大きすぎるのではないかと判断し、車幅とホイールベース、リアのオーバーハングを変更した」と話す。

 カローラの車幅のベンチマークは「3代目の『プリウス』だった。販売が好調だったこともあり、3代目プリウスと同じ全幅1745mmは受け入れてもらう土壌があると考えた。ヒアリングなどを通して、1745mmよりも幅が広がると大きいと受け止められる結果になった。駐車時の取り回しを考えると全長は4.5mが1つの基準になった」(上田氏)と語った。

従来モデルやグローバルモデルとの諸元値の比較(クリックして拡大) 出典:トヨタ自動車
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