超高圧ポンプと切断装置を1つの架台上に搭載したオールインワン機FAニュース

スギノマシンは、超高圧水で物体を切断加工するウオータージェットカッタシリーズのオールインワン機「アブレシブジェットカッタVARUNA」をモデルチェンジした。2020年3月に発売する予定だ。

» 2019年10月31日 07時00分 公開
[MONOist]

 スギノマシンは2019年10月15日、超高圧水で物体を切断加工するウオータージェットカッタシリーズのオールインワン機「アブレシブジェットカッタVARUNA(ヴァルナ)」をモデルチェンジしたと発表した。対象は、企業の開発部門、研究教育機関、加工業者で、平面形状のテストサンプルや製品加工などの用途を想定する。2020年3月に発売する予定だ。

 ウオータージェット加工に必要な高圧ポンプと切断装置を1つの架台上に搭載。外観寸法が2100×2700×2200mm、設置スペースが約6m2の3軸制御切断装置だ。

 最大ストロークは、X軸1000mm、Y軸750mm、Z軸200mmで、質量は5000kg。据え付け、立ち上げ作業が容易な架台一体構造を採用し、切断圧力を従来の300MPaから380MPaへと引き上げ、従来比で20%切断速度が向上している。

 高圧水発生ポンプの各部に設置したセンサーが数値を測定し、健全性を確認できる自己診断モードを搭載。異常停止する前のわずかな兆候も把握でき、ウオータージェットに不慣れなユーザーの保守作業を支援する。

 装置全体をボックス構造にすることで開口部を減らし、高圧ポンプ運転中の騒音を低減。アブレシブ切断加工時に発生する研磨材の機外への飛沫を防止する。

 さらに、四角、丸、直線などの単純な形状であれば、加工用のプログラムを作成することなく、辺の長さなどの数値を入力するだけで加工できるパターン切断機能を追加した。

photo 左:「アブレシブジェットカッタVARUNA」、右:高圧水を噴射するノズル部分(クリックで拡大) 出典:スギノマシン
photo 左:従来機、右:モデルチェンジして装置全体をボックス構造化(クリックで拡大) 出典:スギノマシン

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