トヨタがAIを活用した特許分類自動化を開始、日立が提供製造ITニュース

日立製作所は、トヨタ自動車において特許情報提供サービス「Shareresearch」のAIを活用した特許公報の分類付与を高精度に自動化する機能を2019年11月25日から提供し、本番稼働を開始する。

» 2019年11月28日 09時00分 公開
[MONOist]

 日立製作所は2019年11月5日、ニッセイコムの協力の下、トヨタ自動車において、特許情報提供サービス「Shareresearch」のAI(人工知能)を活用した特許公報の分類付与を高精度に自動化する機能を同年11月25日から提供し、本番稼働を開始すると発表した。

 同機能の導入により、特許情報の分類付与における作業時間を導入前と比較して4割程度短縮が期待できる。また、特許公報に記載される課題を自動で高精度に抽出し、特許の内容把握を効率化する「AI読解支援機能」も提供する。

 日立は、同年4月から膨大な特許公報に対する分類付与作業においてAIを活用し、自動化する実証に共同で取り組んできた。具体的には、トヨタの特定分野における特許公報に対し、独自で設定した社内分類コードを、AIが自動で正しく付与できるかを検証。その結果、特定分野の特許公報において、特許業務の熟練者が分類付与した内容とAIによる自動付与が85〜90%の確率で合致した。

 同機能は、SDI(情報の選択的配信)機能で通知された特許公報においても活用できるため、適切な調査担当者への特許公報の振り分けも迅速化する。これにより、トヨタの研究開発における類似特許検索の効率化や迅速な技術動向の把握を支援する。

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