公差で逃げるな、マツダ「SKYACTIV-X」がこだわる精度と品質エコカー技術(3/3 ページ)

» 2019年12月06日 06時00分 公開
[齊藤由希MONOist]
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高応答エアサプライ(クリックして拡大)

 SKYACTIV-Xの最終確認は、モーターでエンジンを回転させるコールドテスターで行う。600〜2000回転の範囲でエンジンを動かし、油圧や負圧、機械抵抗、電装部品が正常に動作していることを確認する。ここでは、比熱比を高めるための高応答エアサプライも含めて動作させる。過給時の空気の流量の他、エアサプライに異常な振動がないか、異音がないかを測定しながらチェックする。

 高応答エアサプライは、比熱比を向上させる過給システムだ。エンジンからベルトを介して回転を得て、電磁クラッチが接続すると空気が送り込まれる。圧縮着火燃焼の領域を中〜高負荷まで広げることをサポートする技術であるため、エンジンの完成状態で空気の流量を評価することが重要になる。そのため、毎秒0.1gの精度で計測し、高比熱比を保証する。

SKYACTIVエンジンの組み立て工程(クリックして拡大)

ガソリンエンジン並みの出力、ディーゼルエンジンのトルクと燃費

 マツダ3のSKYACTIV-G、SKYACTIV-X、SKYACTIV-Dのそれぞれのスペックが出そろった。この中で、SKYACTIV-Xは「走りも環境性能もどちらも欲しい人」(マツダの担当者)に向けたものだという。マツダ3のSKYACTIV-Xは、マイルドハイブリッドシステムを組み合わせている。モーターが回生エネルギーで発電した電力をオーディオやエアコンに使う他、アクセル操作の変動がない巡航中や加速時にモーターが駆動力をアシストするが、価格差がどう受け止められるか。欧州ではSKYACTIV-Xが人気だという。

燃費と出力、トルクの比較
マツダ3 ファストバック(AT、2WD) WLTCモード燃費 市街地 郊外 高速道路 最大出力 最大トルク 税込みメーカー希望小売価格
SKYACTIV-G 1.5 16.6 13.7 16.5 18.4 82/6000 146/3500 218万1000円
SKYACTIV-G 2.0 15.6 12.1 15.8 17.7 115/6000 199/4000 247万0000円
SKYACTIV-D 1.8 19.8 16.4 19.7 21.8 85/4000 270/1600〜2600 274万0000円
SKYACTIV-X 17.2 13.7 17.6 19.0 132/6000 224/3000 319万8148円
SKYACTIV-Xの排気量は2.0l(リットル)。WLTCモード燃費の単位はkm/l、出力の単位はkW/rpm、トルクの単位はNm/rpm

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