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デンソーがCxO制度を導入、MaaS向け自動運転システムの事業化も加速製造マネジメントニュース

デンソーが2020年1月1日付で実施する組織変更について発表。自動運転・コネクティッド領域の体制強化と機能部門の再編強化、CxO(Chief x Officer)制度の導入が主な内容となっている。

» 2019年12月26日 08時00分 公開
[朴尚洙MONOist]

 デンソーは2019年12月25日、2020年1月1日付で実施する組織変更について発表した。自動運転・コネクティッド領域の体制強化と機能部門の再編強化、CxO(Chief x Officer)制度の導入が主な内容となっている。

 自動運転・コネクティッド領域の体制強化は、MaaS(Mobility-as-a-Service、自動車などの移動手段をサービスとして利用すること)向け自動運転システムの事業化加速と、コネクティッドシステムの事業化加速に向けた2つの施策を行う。

 MaaS向け自動運転システムの事業化加速では、自動運転レベル4(特定条件下での完全自動走行システム)の実現に向けて、社長直轄の組織を新設する。具体的には、技術開発センター内に設置していた先進モビリティ戦略室および先進モビリティシステム開発部に、クルマ視点でのシステム開発機能、事業開発機能および営業機能を加えて「先進モビリティシステム事業開発部」とする。同事業開発部のトップは、経営役員の加藤良文氏が務める。

 コネクティッドシステムの事業化加速では2つの部署を新設する。市場の潜在・顕在ニーズの発掘や新規受注拡大を図るため営業グループ内に「コネクティッド営業推進室」を、コネクティッドシステムに必要な技術開発機能を集約し、事業化を加速するため、モビリティエレクトロニクス事業グループ内に「コネクティッドシステム事業推進部」を設ける。コネクティッド営業推進室のトップは執行職の石塚裕二氏が、コネクティッドシステム事業推進部はエグゼクティブフェローの藤守規雄氏が担当となる。

 機能部門の再編強化では、フラットな階層と明確な役割のもと、スピード感のある変革を推進するため、グローバル戦略本部、コーポレート基盤本部、コーポレートセンターを機能群別に再編する。具体的には、データ利活用や業務のデジタル化を主導する「ITデジタル本部」の他、「経営戦略本部」「経営管理本部」「総務・人事本部」「安全・品質・環境本部」「法務・渉外・広報本部」の6本部制とする。

 CxO制度の導入は、デンソーが重点的に取り組んでいる7ポジションで実施する。CTOは取締役副社長の若林宏之氏が、CRO(Chief Risk Officer)は副社長の臼井定広氏が、CFOは経営役員の松井靖氏が、CQO(Chief Quality Officer)は取締役副社長の山中康司氏が、CCO(Chief Customer Officer)は副社長の加藤俊行氏が、CISO(Chief Information Security Officer)は取締役・経営役員の都築昇司氏が、CSO(Chief Standardization Officer)は加藤良文氏が務める。

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