「つながるクルマ」が変えるモビリティの未来像

“二輪車版テスラ”が2021年発売のスポーツモデルを披露、日本も導入予定CES2020

カナダの二輪車メーカーであるDamon Motorsは、消費者向けエレクトロニクス展示会「CES 2020」(2020年1月7〜10日、米国ネバダ州ラスベガス)のBlackBerry QNXブースにおいて、電動化、運転支援、コネクテッド化に対応したスポーツタイプのバイク「Hypersport Pro」を披露した。

» 2020年01月10日 06時00分 公開
[齊藤由希MONOist]

 カナダの二輪車メーカーであるDamon Motorsは、消費者向けエレクトロニクス展示会「CES 2020」(2020年1月7〜10日、米国ネバダ州ラスベガス)のBlackBerry QNXブースにおいて、電動化、運転支援、コネクテッド化に対応したスポーツタイプのバイク「Hypersport Pro」を披露した。2021年から北米で発売を開始し、欧州やアジアにも展開する。日本での販売計画もあるという。スポーツタイプに加えて、小型のコミュータータイプも用意する。

電動化、運転支援、コネクテッド化に対応したスポーツタイプのバイク「Hypersport Pro」(クリックして拡大)

 Hypersport Proは電動駆動のEVバイクだ。生産に向けて、2019年6月に複数の投資会社から250万ドルを調達。現在、WebサイトでHypersport Proの予約を受け付けている。1回の充電で走行できる距離は200マイル(約321km)以上で、充電にかかる時間はレベル2の普通充電で3時間未満だという。最大出力は200馬力で、時速0〜60マイル(約96km)までの加速時間は3秒未満だ。ブレーキはBrembo、サスペンションはOHLINSが供給する。

 周辺監視や衝突警告といった運転支援システム「CoPilot」も採用する。車体の前後に搭載したカメラやレーダーなどによって周囲360度の車両の位置や接近を検知し、衝突の危険がある場合にはハンドルバーの触覚フィードバックや、ウィンドウシールドのLEDライトによって警告する。後方のカメラの映像をディスプレイに表示し、リアビューミラーとして使うこともできる。運転支援システムにはBlackBerry QNXのリアルタイムOSを採用。Damon Motorsの共同創設者でCTOのDominique Kwong氏は、「カナダの会社であるという共通点もあるが、BlackBerry QNXの安定さやサポートのおかげで開発することができた」と話す。

周辺監視用のセンサーを搭載(左)。リアビューミラーとなるディスプレイも採用する(右)(クリックして拡大)

 この他、走行中にもウィンドウシールドの角度、ハンドルやフットレスト、シートの高さを調整できる。高速道路や街中など、走る場面に合わせて運転姿勢を調整することが可能だ。身長が低いライダーでも運転しやすくするという。さらに、無線ネットワークによるアップデート(OTA:Over-The-Air)で新たな機能を追加することも予定している。

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