5G 人からモノへ 〜「未踏の時代」迎えた無線技術 特集

VR遠隔医療教育ソリューションの活用へ、5Gでの低遅延配信に成功医療機器ニュース

クリーク・アンド・リバー社の子会社VR japanは、コニカミノルタジャパン、NTTドコモと共同で、360度映像を1秒以下の低遅延で配信することに成功した。VR遠隔医療教育ソリューションなどでの活用が期待される。

» 2020年02月04日 15時00分 公開
[MONOist]

 クリーク・アンド・リバー社は2020年1月17日、同社のVR(仮想現実)分野の子会社VR japanが、コニカミノルタジャパン、NTTドコモと共同で、360度映像という大容量データを1秒以下の低遅延で配信することに成功したと発表した。2019年12月に実施した「ドコモ5GオープンラボYotsuya」での5Gを活用した共同実証実験の成果だ。

 実験では、コニカミノルタジャパンの高機能ネットワークカメラ「MOBOTIX」で撮影した360度撮影映像を、VR japanの低遅延VRリアルタイム配信システムを活用してVRゴーグルに配信。その結果、配信時間1秒以下と、ほぼリアルタイムでの双方向コミュニケーションを確認した。

 今回の成果は、医療業界向けの遠隔教育ソリューションや建設現場などでの遠隔監視ソリューションとしての活用を期待できる。

 例えば、VR遠隔医療教育ソリューションでは、技術を持つ医師の指導を遠隔地でも受けられ、地域の医師不足問題の解決につながる。また、視聴側が見たい視点で自由に360度VR映像を見られるほか、手元をクローズアップした映像や超音波診断装置などの映像を画面上に映し出すことができる。双方向の会話も可能だ。

キャプション ソリューションの利用イメージ図(クリックで拡大) 出典:クリーク・アンド・リバー社

 今後は2020年2月に、5Gとセキュリティ強化を目的とする「ドコモオープンイノベーションクラウド」を活用した共同実証実験を予定しており、実用化を目指していく。

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