5G 人からモノへ 〜「未踏の時代」迎えた無線技術 特集

NTTドコモの5Gは製造業を強く意識、工場の故障予知サービスもワンストップ提供製造業IoT(2/2 ページ)

» 2020年03月19日 06時30分 公開
[朴尚洙MONOist]
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MECも運用開始、低遅延で高セキュリティのクラウドサービスを提供

 今回の5Gサービス発表でもう1つ注目すべき点は、通信端末側により近い側でコンピューティング処理を行うMEC(Multi-access Edge Computing)を採用したクラウドサービス「ドコモオープンイノベーションクラウド」の提供だろう。

「ドコモオープンイノベーションクラウド」の構成イメージ 「ドコモオープンイノベーションクラウド」の構成イメージ 出典:NTTドコモ

 ドコモオープンイノベーションクラウドは、MECで実現可能とされる低遅延で高セキュリティのクラウドサービスで、NTTドコモ網内の設備にクラウド基盤を構築することで実現している。ドコモ5Gオープンパートナープログラムに参加するパートナー向けに、トライアル環境を提供し、33社と技術検証を進めてきたという。

 今回の商用サービス提供開始に当たり、2020年3月25日に東京拠点を開設する。クラウド基盤には、NTTドコモが開発した画像認識APIなどの技術や、NTTドコモやパートナーが提供する映像伝送、VR/ARなどの11ソリューションを順次搭載していく予定だ。東京拠点における仮想マシンインスタンスの月額料金は4000円からとなっている。

 このドコモオープンイノベーションクラウドとともに、2020年5月下旬以降に接続端末とクラウド基盤間の通信経路を最適化することでネットワーク伝送遅延を短縮する「クラウドダイレクト」の提供も始める。これと合わせて、ドコモオープンイノベーションクラウドの拠点を神奈川、大阪、大分に開設し、4拠点体制とする。

「ドコモオープンイノベーションクラウド」と「クラウドダイレクト」のシステム構成 「ドコモオープンイノベーションクラウド」と「クラウドダイレクト」のシステム構成 出典:NTTドコモ
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