神戸製鋼所がRPAにより本社業務効率化、20の業務で自動化領域を拡大製造IT導入事例

日本アイ・ビー・エムは神戸製鋼所に対して、RPAを活用した働き方改革支援を実施した。自動化による効果が期待できる業務を抽出し、コベルコシステムとの協業により、20業務を対象に25のソフトウェアロボットを構築した。

» 2020年06月03日 09時00分 公開
[MONOist]

 日本アイ・ビー・エムは2020年5月11日、神戸製鋼所に対して、RPA(ロボティクス・プロセス・オートメーション)を活用した働き方改革支援を実施したと発表した。

 神戸製鋼所では、優秀な人材確保および定着のために、業務改革やワークスタイル変革などの働き方改革を進めている。2018年からは総労働時間の削減を進めることで、社員の自己成長やワークライフバランス充実に取り組んでいる。

 今回同社では、日本アイ・ビー・エムの支援を受け、本社業務13部門へのヒアリングを通して300以上の業務を棚卸しした。それらの業務の中から自動化による効果が期待できる業務を抽出し、コベルコシステムとの協業により、20業務を対象に25のソフトウェアロボットを構築した。

 実際に導入したのは、経営企画部の幹部会議支援や人事労政部の勤務実績管理、品質統括部の品質管理データ集計などの業務だ。神戸製鋼所全社ではすでにPRAを導入している部門を含めて120台以上のソフトウェアロボットが稼働。全体で月当たり2680時間の時間削減を達成した。

 今後はAI(人工知能)機能を持つOCRやPaaSおよびSaaSなどのPRA以外の先端ツールを活用することで、さらに約60業務の効率化を目指す。また、部門を横断して本社業務全体に適用できる共通ロボットの開発も進める予定だ。

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