安川電機は、半導体ウエハーを高精度かつ低振動で搬送できるクリーンロボットの新製品「SEMISTAR-GEKKO MD124D」と、クリーンロボットの性能を最大限に引き出す標準コントローラー「SR200」を発表した。
安川電機は2020年5月28日、半導体ウエハー搬送用クリーンロボットの新製品「SEMISTAR-GEKKO MD124D」とクリーンロボット用の標準コントローラー「SR200」を発表した。同年5月からオープン価格で販売している。
SEMISTAR-GEKKO MD124Dは、同社のACサーボモーター「Σ-7」シリーズのダイレクトドライブモーターを搭載している。ダイレクトドライブ駆動方式は、ロボットアームの減速機を必要としないため、振動を抑えた高精度な半導体ウエハー搬送が可能だ。
同社従来機の「SEMISTAR-MR124」と比較すると、搬送時のハンド振動が6分の1に低減し、絶対位置精度や繰り返し位置決め精度が2倍に向上した。なお、従来機と互換性を備え、ロボットの取り付けや搬送装置レイアウトを変更せずに交換できる。
単腕アームで、5軸駆動、最小回転半径は510mmとなっている。適用ウエハーサイズは300mm(SEMI規格準拠品)、パッシブグリップでウエハーを把持する(真空吸着グリップ、エッジグリップも対応)。
コントローラーSR200には、同社の標準電機品であるマシンコントローラーを採用している。同社のクリーンロボット全般に適用可能で、ロボットのパフォーマンスを最大限に引き出す。
外形寸法は425×300×133mm(突起部は含まない)。従来機と比べて体積が42%減、質量が35%減と小型、軽量化しながらも、SEMI S2、S8、F47やUL61010-1など主要規格に適合し、拡張性が向上している。
また、同社では、バッテリー交換が不要になるようバッテリーをロボットから除去したり、プロセス分析や生産性改善のために必要な情報をユーザーが容易に取得できる工夫をするなど、アフターサービスの品質を改善した。サスティナビィリティーを意識して、ロボットやコントローラーの調達部品の見直しも実施している。
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