国内AIシステム市場予測、2024年は3458億8600万円に人工知能ニュース

IDC Japanは、国内AIシステム市場について、2024年までの予測を発表した。2019〜2024年の年間平均成長率は33.4%で推移し、2024年には3458億8600万円になると予測している。

» 2020年06月23日 14時00分 公開
[MONOist]

 IDC Japanは2020年6月1日、国内AI(人工知能)システム市場について、2024年までの予測を発表した。2019〜2024年の年間平均成長率は33.4%で推移し、2024年には3458億8600万円になると予測している。

 2019年の市場規模は、エンドユーザー支出額ベースで818億4400万円、前年比成長率は56.0%となった。分野別では、AIシステム市場のうち57.0%を占めるサービス市場が、前年比59.5%増加したことが主な要因となっている。これは、多くの企業でAIの実証実験や実システムへの展開が進んだためと分析する。

 さらに、AIアプリケーションの需要の増加に伴い、ソフトウェア市場が前年比52.4%増加。ハードウェア市場も、AIの学習や推論に必要な高性能コンピュータの需要が増えたことで、前年比51.1%増加した。

 2020年は、前年比43.2%増の1172億1200万円と予測している。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響でAIプロジェクトが停滞し、サービス市場とソフトウェア市場の成長は一度鈍化するが、2021年はその反動と経済の回復で、前年比45.7%増になると見込んでいる。

キャプション 国内AIシステム市場の支出額予測 出典:IDC Japan

 AIの活用によって、企業内外におけるビジネスと付随するプロセス変革、業務の自動化がさらに進むことで、今後もAIシステム市場は拡大を続けると分析している。ただし、AIの限定的導入や、AI人材の慢性的な不足という長期的な課題に対して多面的に対処する必要があると指摘する。

 なお、この市場予測には、2020年3月末時点でのCOVID-19の影響と見通しを考慮している。

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