AIがコンセプト設計におけるスケッチ作業を支援、「NX Sketch」を発表CADニュース

Siemens Digital Industries Softwareは、ハイエンド3D CAD「NX」環境において、コンセプト設計におけるスケッチ作業を支援する新ソリューション「NX Sketch」を発表した。

» 2020年06月25日 12時00分 公開
[八木沢篤MONOist]

 Siemens Digital Industries Softwareは2020年6月16日(米国時間)、ハイエンド3D CAD「NX」環境において、コンセプト設計におけるスケッチ作業を支援する新ソリューション「NX Sketch」を発表した。

NX環境内で、柔軟なコンセプト設計/スケッチ作業を実現

 NX Sketchは、紙ベースの手描きによるスケッチからの脱却を実現するもので、コンセプト設計におけるスケッチ作業に大幅な柔軟性をもたらすという。スケッチ作業はNX環境内で行える。サイズなどのパラメータ、設計意図、接線などの関係性を事前に定義することなく、AI(人工知能)が臨機応変にそれらを推測し、コンセプト設計/スケッチ作業を支援してくれる。また、データをインポートしての作業や、それを基にした迅速な反復設計も実現。単一のスケッチ内では、数万もの曲線を扱うことができるとする。

「NX Sketch」の画面イメージ 「NX Sketch」の画面イメージ ※出典:Siemens Digital Industries Software [クリックで拡大]

 従来のコンセプト設計におけるスケッチ作業は、一定の規則や関係性を事前に決定した上で、それらの要素をスケッチの中に落とし込む必要がある。そのため、コンセプト設計/スケッチ作業は、3D CADソフトウェア以外のツールで行われることが多い。また、設計者はコンセプト設計の段階で、必ずしも完成品がどのようになるかを把握しているわけではないため、設計に伴って進化できる、柔軟なスケッチ環境が求められてきた。

 NX Sketchはこうしたニーズに応えるもので、NX環境内で、2次元の紙ベースによるコンセプト設計が持つ高い柔軟性を実現する。サイズや関係性といった事前の制約、定義に縛られることなく、AIがそれらを臨機応変に推測し、事前の準備なしにスケッチ作業をすぐに始めることができる。

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