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» 2020年06月29日 11時30分 公開

世界をより軽く、CFRPの3Dプリント技術で新たなモノづくりを切り開くArevoの挑戦製造マネジメント インタビュー(2/2 ページ)

[三島一孝,MONOist]
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開発期間は500分の1に、コストは20分の1に

MONOist 今後の技術開発のロードマップについて教えてください。

田中氏 製造までのリードタイムは2018年時点で2カ月に短縮することができた。2020年中にはリードタイムを1カ月まで短縮することができと考えている。さらに2022年までには数時間で完了するような形にまで高めていきたい。

photo Arevoが考えるプロセスとリートタイムの推移(クリックで拡大)出典:Arevo

 同様にプロセスを簡略化することでコストも大幅に低減していく。コストを大きく下げることができれば、今まで使えないと思われてきた領域でも使えるようになってくる。新市場の開拓を進めていきたい。

 こうしたことは夢物語だと思われるかもしれないが、実際にArevoの中でEバイクをゼロから設計開発した際には4週間で開発できた。通常のリードタイムで削減幅が大きいのはやはり設計工程だ。さまざまな自動化を進め、手戻りを少なくできることが大幅な作業低減に貢献している。製造工程では現状はほぼ自動化できているが、成形したワークの仕上げ部分はまだ人手で行っており、これらをロボットで自動化できるように開発を進めているところだ。

プリントサービスを中心にビジネス拡大へ

MONOist これらの技術をどういう領域に活用していくつもりですか。

田中氏 プリンタそのものが完成し販売を開始したのが2019年末なのでまだまだこれからの話だが、既に航空宇宙業界やクルマやバイク、ドローンなどのモビリティ業界などからは反応を得ている。CFRPによる軽量化がポイントなので、従来アルミニウムなどを使い軽量化を図っていた部品などが置き換えの対象としては考えやすい。さまざまな製品分野に適用が可能だと考えているが、一般的に3Dプリンタでもいわれているような、複雑な形状の一体成形や中空部品などでも力を発揮すると考えている。

 プリンタそのものを販売するビジネスも考えてはいくが、現状では1億円以上と非常に高価なので、まずは、各地域に密着し完成品メーカーや素材メーカーとパートナーシップを結び、地産地消で造形サービスを展開することを考えている。既に日本国内にもプリンタは2台あり、現在提案を進めているところだ。業界に合わせた代理店などとも組んでいく。

 将来的には、アジアでプリンタを10台くらい設置しオンデマンドでモノを作るような世界をイメージしている。「データを受けとってから製品を3日後に出荷する」というような形だ。一方で将来的には地域に密着しパートナーシップを結ぶケースなども考えられる。日本ではこうした合弁会社のような形でパートナーシップを期待する市場だと考えている。

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