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» 2020年07月06日 09時00分 公開

FAニュース:工作機械の試加工をデジタルツインで、DMG森精機がデジタルショールームを開始

DMG森精機は2020年7月3日、同社の伊賀事業所内のショールーム「伊賀グローバルソリューションセンタ」をデジタルツインで再現したデジタルショールーム「デジタルツインショールーム」をオープンしたと発表した。

[三島一孝,MONOist]

 DMG森精機は2020年7月3日、同社の伊賀事業所内のショールーム「伊賀グローバルソリューションセンタ」をデジタルツインで再現したデジタルショールーム「デジタルツインショールーム」をオープンしたと発表した。

 デジタルツインショールーム内には、3D CADデータを基に制作された3D CGによる45台の工作機械が設置されている。その他、自動化システムや加工ワーク、そして治具や工具、周辺装置などのDMQP製品(DMG森精機認定周辺機器)を展示し、製品情報やカタログ、展示に応じた特集ページや関連動画などを用意している。

photo デジタルツインショールーム内に設置された「AM Lab & Fab」。製品紹介動画だけではなく金属積層造形技術の価値なども紹介する(クリックで拡大)

 DMG森精機 取締役社長の森雅彦氏は「DMG森精機では年間数十億円の費用をかけて世界中の展示会への出展や独自イベントの開催などを行ってきた。新型コロナウイルス感染症(COVID−19)の影響で2020年はこういう取り組みができない中で、オンラインとリアルのそれぞれの良さを組み合わせて提案を進められるようにする」と語っている。

 現状では機器および用意した動画などの閲覧を商談の補助として使う形だが、今後は、デジタルツイン化された工作機械の情報を直結し、試加工の代わりとなるシミュレーション機能を充実させる方針だ。現在デジタルツイン化されている工作機械は45台だが「全ての機械が3D CADで設計されているため、すぐにデジタルツイン化することが可能だ。また、PLCのデータや加工プログラミングを用いてシミュレーションする専用ソフトにより、加工のデジタルツインについての取り組みも進めている」(DMG森精機広報)としている。

 これらの取り組みにより、現在現場で行っている作業の大半を、デジタルショールームを起点に実現できるようにする方針だ。森氏は「将来的にはユーザーが素材データを入れると、デジタル空間でテスト加工を行い、そのシミュレーション結果などを得られるような仕組みを想定している。実際の加工については、デジタルデータだけでは確認できないような連結部の微妙な違いなど現実との差異の確認などにとどめたい。少なくとも約半分、可能であれば7〜8割の作業をデジタル上で行えるようにする」と将来像について語っている。

 また今回は伊賀グローバルソリューションセンタに実際に置いてある機械を再現したが、奈良システムソリューションモデルも公開を計画しており、そちらでは「実際の展示が難しい大型の自動化ラインなど、デジタルツインならではの展示を行う予定」(DMG森精機広報)としている。

photo DMG森精機が新たにオープンしたデジタルショールーム「デジタルツインショールーム」(クリックで実際のショールームへ)

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