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» 2020年07月07日 14時00分 公開

ベンチャーニュース:「郵送」と「配信」で未来を体験、実験スペース「100BANCH」の周年イベント

パナソニック、ロフトワーク、カフェ・カンパニーが共同運営する「100BANCH」は2020年7月7日から同年8月7日にかけて、アクセラレーションプログラム「GARAGE Program」の成果発表などを行うイベント「ナナナナ祭 2020」を開催する。新型コロナ感染症の影響を考慮して、実験キットの郵送とオンライン配信を組み合わせた形での開催となる。

[池谷翼,MONOist]

 パナソニック、ロフトワーク、カフェ・カンパニーが共同運営する「100BANCH」は2020年7月7日から同年8月7日にかけて、アクセラレーションプログラム「GARAGE Program」の成果発表などを行うイベント「ナナナナ祭 2020」を開催する。ナナナナ祭は2017年に初めて開催したイベントで、今回は第3回目。新型コロナ感染症(COVID-19)の影響を考慮して、オンラインでのイベント配信をベースにしつつ、「実験キット」を参加者の手元に郵送して自宅で開発物を体験できる仕組みを新たに取り入れた。

パナソニックなどが運営する「100BANCH」の外観[クリックして拡大] パナソニックなどが運営する「100BANCH」の外観

 100BANCHでは2018年に創業100周年を迎えたパナソニックが、「100年先を豊かにするための実験区」というコンセプトの元、ベンチャー創業や商品開発などを目指す若い世代に向けた支援活動を展開するために開いた施設である。中核となるのは35歳以下を対象としたアクセラレーションプログラム「GARAGE Program」だ。同プログラムに応募し、審査会を経てプロジェクトが採択されると、100BANCHの2階にある実験用ワークスペースや3階のイベント用ホールが3カ月間無償で使えるようになる。この他、GARAGE Programのメンターからアドバイスを受けられるという特典もある。

パナソニック コーポレート戦略本部 経営企画部 未来戦略室 100BANCHユニット ユニットリーダーの則武理恵氏 パナソニック コーポレート戦略本部 経営企画部 未来戦略室 100BANCHユニット ユニットリーダーの則武理恵氏

 パナソニック コーポレート戦略本部 経営企画部 未来戦略室 100BANCHユニット ユニットリーダーを務める則武理恵氏は「これまでにGARAGE Programへの応募総数は596件あり、うち178件のプロジェクトを採択した。応募者の年齢層ではいわゆるZ世代などの若い世代も多く、過去には高校生もいた。また、プロジェクトに採択された数チームはCESやSXSW、当社の100周年フォーラムにも参加しており、100BANCH外部での活動も積極的に行っている」と語る。

 こうした一連のプロジェクトの成果を発表する場がナナナナ祭である。例年は100BANCHで開催していたが、今回はCOVID-19の影響を考慮してオンラインでの配信に切り替えた。同時に、参加者がナナナナ祭の公式サイトからイベントプログラムに申し込むと、プロジェクトの開発物などを梱包した「実験キット」(有料)を自宅に配送する仕組みも導入した。参加者は実験キットで開発物を実際に体験して、プログラム企画者や他のイベント参加者と感想を共有できる。「例年では参加者が100BANCHを訪れて、開発物を直接体験できた。オンライン配信でも同様の機会を作りたいという思いから、参加者の手元に実験キットを配送するシステムを考えた」(則武氏)。

 例えば、マウスピースを用いた歯科矯正サービス「hanaravi」を提供するベンチャー企業DRIPSは、歯形を取るためのシリコンパテや作業用手袋などをセットにして実験キットとして郵送する。同社 CEO兼医師の各務康貴氏は「実験キットを使って歯形を自分で取り、確認することで普段意識しない口腔ケアへの関心を高めてもらうことが狙いだ。ただ自宅で1人で歯形を取る、ということに抵抗感を覚える人もいるだろう。ナナナナ祭に参加して、オンライン上で他の参加者とチャレンジしてもらうことで、抵抗感を解消してもらえればと思う」と語った。

DRIPSが郵送する「実験キット」の内容。黄色と白色のシリコンパテなどが入っている[クリックして拡大] DRIPSが郵送する「実験キット」の内容。黄色と白色のシリコンパテなどが入っている[クリックして拡大]

 100BANCHの今後の展望について、則武氏は「ナナナナ祭 2020はもちろんのこと、100BANCHの活動全体でのリモート化の必要性を認識しており、そのための施策を推進している。リモート化はCOVID-19の影響を考慮した結果ではあるが、これまでリアルイベントには参加できなかった遠隔地の人にも100BANCHの取り組みを知ってもらえるという利点もある。一方で、濃密なコミュニケーションが可能な100BANCHというリアルな場所もまた重要だ。関係者全員が有機的につながる、100BANCHという強固なプラットフォームを今後も構築していきたい」を語った。

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