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» 2020年07月27日 14時00分 公開

ウェアラブルニュース:小型センサーで走りをリアルタイム評価、アシックスがスマートシューズ新開発 (1/2)

アシックスはシューズ内に設置した小型センサーで、地面を踏み込んだ際に受ける反力などを計測するスマートシューズ「EVORIDE ORPHE(エボライド オルフェ)」を販売すると発表した。足の動きのセンシング技術開発などを手掛けるスタートアップ、no new folk studioと共同で開発した。シューズ内の小型センサーで、走行中のパフォーマンスをリアルタイムに可視化し、ランナーに音声で走行改善のためのアドバイスを提供する。

[池谷翼,MONOist]

 アシックスは2020年7月21日、シューズ内に設置した小型センサーで地面を踏み込んだ際の反力などを計測するスマートシューズ「EVORIDE ORPHE(エボライド オルフェ)」を開発したことを発表した。専用のスマートフォンアプリを使うことで、センシングデータから算出された走り方の評価スコアなどが確認できる。

 店頭発売は2020年12月からを予定しているが、クラウドファンディングサイト「Makuake」で先行予約販売も受け付けている。クラウドファンディング期間は2020年7月21日から同年10月18日までで、製品は同年11月以降に順次発送する予定だ。価格はシューズとセンサーのセットで税別3万1500円。

アシックスが開発したスマートシューズ「EVORIDE ORPHE」[クリックして拡大]出典:アシックス アシックスが開発したスマートシューズ「EVORIDE ORPHE」[クリックして拡大]出典:アシックス

加速度センサーとジャイロセンサーで走りを見える化

 EVORIDE ORPHEはアシックスと、走行中の動きをデータ化するセンシング技術開発を手掛けるスタートアップのno new folk studio(ノーニューフォークスタジオ)が共同で開発した。アシックスが計測データを活用した走行状態の評価/分析ロジックの開発と靴のデザインを、no new folk studioがセンサーと専用アプリの開発をそれぞれ担当している。

 着用者の情報を収集するセンサーモジュール「ORPHE CORE 2.0」は、シューズのインソール上のくぼみ部分に設置する。センサーのサイズは縦45×横29×奥行き14mmで、重量は約20g。電池は約7時間の連続駆動が可能で、USB充電に対応したリポ(Li-Po)バッテリーを採用した。防水性能はIPX7に準拠。マイクロプロセッサはARM Cortex-M4を搭載している。加速度センサーとジャイロセンサーが内蔵されており、取得したデータを基に、no new folk studioが独自開発したアルゴリズムで走行ペース/ピッチやストライド(歩幅)、接地時間/角度、着地パターン、着地時の衝撃、プロネーション(足の回内)などを算出する。これらのデータは左右の足で別々に算出する。

EVORIDE ORPHEに搭載されるセンサーモジュール「ORPHE CORE 2.0」[クリックして拡大]出典:アシックス EVORIDE ORPHEに搭載されるセンサーモジュール「ORPHE CORE 2.0」[クリックして拡大]出典:アシックス

 センシングデータはスマートフォンの専用アプリにBluetoothで送信されて、アシックスが機械学習技術などを用いて構築した独自アルゴリズムで分析する。アルゴリズム開発にはアシックス スポーツ工学研究所が培ってきたバイオメカニクスに関する知見が生かされており、これをセンシングデータに適用することで「キック力」「キック効率」「ブレーキ効率」「ねじれの負担軽減度」「衝撃の負担軽減度」の5項目でランナーの走り方を評価する。

 評価スコアに応じて、アプリは走行パフォーマンス改善のためのアドバイスをランナーに音声で提案する。例えば、キック力が低い場合は「ストライドを長く取りましょう」。また、キック効率の悪いランナーには「もっと前傾姿勢で路面を蹴りましょう」と促す。これらのアドバイスはリアルタイムで提供されるので、ランナーは改善点を意識ししながらランニングが行える。ランニング終了後には、評価やアドバイスをスマートフォン上でまとめて確認可能だ。

ランニング後に表示されるフィードバック画面[クリックして拡大]出典:アシックス ランニング後に表示されるフィードバック画面[クリックして拡大]出典:アシックス
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