がん治療領域でのシェア獲得へ、放射線治療機器大手を買収医療機器ニュース

Siemens Healthineersは、バリアン メディカル システムズの買収を発表した。買収価格は約164億ドル(約1兆7374億円)相当で合意し、契約を締結した。今後、先進的ながん治療を推進し、ヘルスケア領域での地位を強固にする。

» 2020年08月20日 15時00分 公開
[MONOist]

 Siemens Healthineersは2020年8月2日、バリアン メディカル システムズ(Varian)の買収を発表した。これまでのパートナーシップを基盤に、先進的ながん治療を推進し、ヘルスケア領域での地位を強固にする。

 買収価格は約164億ドル(約1兆7374億円)相当で合意。この金額は、同年7月31日のVarian株終値に24%上乗せした水準となる。Varianの株主には、1株当たり177.50ドル(約1万8000円)が現金で支払われる。なお本取引は、Varian株主の承認、規制当局の認可などを経て、2021年上半期に完了する予定。2025年度には、年間3億ユーロ(約374億円)以上のEBIT(利息及び税金控除前利益)シナジーを目指す。

 Varianは、放射線治療装置や関連ソフトウェアなどのソリューション開発、提供を手掛ける医療機器メーカー。Siemens HealthineersとVarianは、2012年からがん治療のための戦略的な「EnVision」パートナーシップを組んできた。

 統合完了後も、Siemens Healthineers内の独立企業として、Varianの名称で事業を継続する。長期にわたるパートナーシップを基盤に、治療計画のためのイメージングから集中放射線治療、効率的なワークフロー、個別化された治療など、より良いがん治療ソリューションの開発を目指す。

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