デジタルツインを実現するCAEの真価

見せてもらおうか、FreeCADのFEMワークベンチの実力とやらを!無償3D CAD「FreeCAD」を使ってみよう(6)(3/4 ページ)

» 2020年10月16日 10時00分 公開
[小林由美MONOist]

メッシュの設定は簡単

 続いては、いかにもFEMらしい作業である、メッシュの設定を行う。メッシュを設定するには、画面上の3Dモデルのどこかの面か、フィーチャーツリーの中の「Pad」を選ぶと、メッシュ設定のアイコンがアクティブになる(図18)。

「Create a FEM volume mesh from a solid or face shape by Netgen internal mesher」(Netgenメッシャーを使って、ソリッドもしくは面からFEMのボリュームメッシュを作成する) 図18 「Create a FEM volume mesh from a solid or face shape by Netgen internal mesher」(Netgenメッシャーを使って、ソリッドもしくは面からFEMのボリュームメッシュを作成する) [クリックで拡大]

 このメッシュ生成機能「Netgen」もオープンソースのプログラムで、かなりメジャーなものだ。このNetgenは、他のオープンソースCAEである「SALOME」や「OpenFOAM」「LISA」などとも一緒に使われる。

 さて、Netgenアイコンをクリックすると、「テトラパラメーター(四面体要素のパラメーター)」が表示され、デフォルトでは図19のようになっている。

テトラパラメーター 図19 テトラパラメーター [クリックで拡大]

 メッシュの最大サイズは「1000.00」。「2次精度」と「最適化」にデフォルトでチェックが入っていて、細かさは「中程度」となっている。

 「2次精度」と翻訳されているが、これは「テトラ」の「Second Order elements(2次要素)」、要するに“四面体2次要素”のことである。ちなみに、過去MONOistに掲載した栗崎氏の解説記事によると「ソリッド四面体要素を使う場合は、1次要素はデンジャラスだから、2次要素を絶対選ぼう」とある。今回はそれに従い、「2次精度」にチェックを入れたままとしておく。一方、「最適化」は文字通り、“メッシュ最適化”のことだと思うので、オススメされるがまま(チェックあり)としておく。その他の項目についても、ひとまずデフォルトのままとした。

 [適用]ボタンを押すと、ぱっとメッシュが切られる(図20)。

だいぶ粗いがメッシュが切られた 図20 だいぶ粗いがメッシュが切られた [クリックで拡大]

 以上で、解析を実行するための設定は完了した(図21)。

計算実行の準備が整った。フィーチャーツリーにもご注目を! 図21 計算実行の準備が整った。フィーチャーツリーにもご注目を! [クリックで拡大]

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