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» 2020年10月26日 09時00分 公開

製造IT導入事例:製鉄会社がMR技術を活用した教育訓練シミュレーターを導入

JFEスチールは、MR技術を活用した教育訓練シミュレーターを同社の西日本製鉄所へ導入した。訓練シミュレーターによってOJT前に訓練することで、従来よりも操業、安全リスクを低減でき、異常事態での判断や措置も迅速に行える。

[MONOist]

 JFEスチールは2020年10月5日、MR(複合現実)技術を活用した教育訓練シミュレーターを同社の西日本製鉄所(広島県福山市)へ導入したと発表した。

 同社では、製造現場の世代交代における技能レベルの維持、向上に対応するため、教育専任者を配置して技術伝承を進めてきた。しかし、現場作業の一部は安全性リスクが高く、熟練に必要なOJTを若手社員に実施させるには安全上の問題があった。

 このような課題を解決するため、同社では連続鋳造機での溶鋼鋳込み量調整作業に関する訓練シミュレーターを開発。MR技術を活用することで、コンピューター上に再現されたバーチャルな工場と、現実世界の人の動きを融合した訓練環境を構築した。

キャプション 新たに導入した訓練シミュレーター 出典:JFEスチール

 定常的な操業状態に加えて非定常の事象を再現できるため、予期しない操業の変化や異常事態に対する訓練も、実際の作業と同様の環境で行うことができる。また、必要に応じてシナリオを簡単に追加可能で、ノズルの閉塞現象など、さまざまな異常事態に対する訓練を実施できる。

キャプション 実際の訓練の様子 出典:JFEスチール

 今回の訓練シミュレーターを用いてOJT前に訓練することで、従来よりも操業、安全リスクを低減でき、異常事態での判断や措置も迅速に行えるという。今後は同訓練シミュレーターを全製鉄所、製造所に展開することで、若手社員への熟練技能伝承をさらに推進する。

キャプション 訓練者の視野 出典:JFEスチール

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