「最も採用したい一人」になるための、面接のポイントモノづくり業界転職トレンド(26)(2/2 ページ)

» 2020年11月13日 09時30分 公開
[杉本恭子MONOist]
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Web面接ではより冷静に判断される

 Web面接は、もはや当たり前の面接手段と言ってもいいだろう。過去の連載でもポイントを紹介したが、Web面接は、対面より緊張感がやわらぐ、移動時間がないため日程調整がしやすいなど、チャンスを広げてくれるメリットがある。その半面、話し手と聞き手がはっきり分かれるため、リズムカルな会話のキャッチボールはなく、表情や雰囲気などを感じ取りにくいという面もある。余談や雑談といった、すき間や息抜きのようなものがない分、企業側はより冷静に、合否判定をしていると考えておこう。

 対面での面接も戻りつつあるが、Web面接と併用しているケースが多い。企業側が知りたいリアルな人となり、求職者側が確認しておきたい職場の雰囲気など、オンラインでは得にくい情報を補うために、最終面接だけを対面にしたり、別途職場訪問の機会を設けたりと、工夫をしているようだ。

勝ち残るために最後にできること

 さて、入念な準備をして、最後の2、3人に残ったとする。最も採用したい一人になるために、この段階でできることはあるのか。

 少し勇気がいるかもしれないが、企業の採用担当者に「どこを評価してくださったのか、どこが弱点なのか」などと率直に聞いてみるのも一つだ。「確約はできないが、教えてくれる企業もある」(関寺氏)という。

 エージェントを通じて応募している場合は、エージェントならではのサポートを受けられる。関寺氏は「その企業が何を重視しているのか、また当社からの候補者のどういうところを評価しているのか、どういう懸念があるのかなどを、企業側にヒアリングして候補者にお伝えしている」と言う。

 企業側の情報を入手したら、評価してくれている部分をしっかりアピールするのはもちろんだが、懸念点を今後どう克服していくのかを伝えることも重要だ。「アピールすることばかりでなく、どんな質問をされるかを想定することも大事。企業のHPの新卒採用の情報なども、参考になる」と関寺氏はアドバイスする。

 転職希望者は、より一層きめ細かい準備が必要になっている。大変かもしれないが、可能性を広げる好機と捉えることもできるだろう。自分を深く分析したり、いろいろな角度から考えたりして、面接に備えてほしい。

関寺庸平氏 クイック 人材紹介事業本部 自動車チーム マネージャー

自動車業界を中心に、製造業の転職コンサルタントとして12年の実績。前職では上場メーカーで技術営業をしていたため技術者のキャリアに詳しく、電気・機械・ソフト系技術者の支援に強みを持っている。NHKや日経新聞に製造業の転職市場についてコメントを提供。

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