日産も2020年度通期見通しを上方修正、新型車の業績貢献は年度末から製造マネジメントニュース(1/2 ページ)

日産自動車は2020年11月12日、オンラインで説明会を開き、2021年3月期第2四半期(2020年4〜9月期)の決算を発表した。

» 2020年11月13日 06時00分 公開
[齊藤由希MONOist]
日産自動車の内田誠氏(クリックして拡大)

 日産自動車は2020年11月12日、オンラインで説明会を開き、2021年3月期第2四半期(2020年4〜9月期)の決算を発表した。

 売上高は前年同期比38.2%減の3兆927億円、営業損益は1588億円の損失、当期純損益は3300億円の損失だった。

 グローバル販売台数は前年同期比32.1%減の169.9万台、グローバル生産台数は同44.8%減の131.7万台となった。2020年4〜6月期と7〜9月期を比較すると各地域で販売が回復し、米国では課題となっていたフリート販売の抑制も進んだ。

2020年度上期の業績(左)と販売実績(右)(クリックして拡大) 出典:日産自動車

 通期の業績見通しは、2020年7月末の前回の予想から上方修正した。売上高は1400億円増の7兆9400億円、営業損益は1300億円改善して3400億円の損失、当期純損益も550億円改善して6150億円の損失を見込む。中国を含む販売台数は4万台増の416.5万台を計画する。

 販売見通しの内訳は、前回の見通しから中国が1.0%減だが、日本が1.9%増、米国が1.1%増、欧州が1.1%増、その他地域で6.0%増となる。北米では「ローグ」の新型車が好評だ。日本では2020年度上期に投入した「ルークス」で軽自動車の販売を、販売中の「キックスe-POWER」と下期に投入する新型コンパクトカーで登録車の販売を回復させる。

2020年度通期の業績予想(左)と販売の見通し(右)(クリックして拡大) 出典:日産自動車

 日産自動車 社長の内田誠氏は「事業構造改革計画で決めた固定費削減を徹底しながら、新型車投入の攻勢に入るための先々に向けた投資も実施していく。新型車の効果は第4四半期(2021年1〜3月期)の終わりか、来季の第1四半期(2021年4〜6月期)から出てくる」とコメントした。

参考:国内自動車メーカー各社の2020年度上期業績と通期予想
2020年4〜9月期 通期予想
売上高 営業損益 当期損益 売上高 営業損益 当期損益
トヨタ 113,752 5,199 6,293 260,000 13,000 14,200
△ 25.9 △ 62.8 △ 45.3 △ 12.9 △ 45.8 △ 30.3
ホンダ 57,751 1,692 1,600 130,500 4,200 3,900
△ 25.2 △ 64.2 △ 56.6 △ 12.6 △ 33.7 △ 14.4
日産 30,927 -1,588 -3,300 79,400 -3,400 -6,150
△ 38.2 - - △ 19.6 - -
スズキ 12,702 749 543 30,000 1,600 1,100
△ 27.6 △ 36.8 △ 31.5 △ 14.0 △ 25.6 △ 18.0
スバル 12,183 306 237 29,500 1,100 800
△ 24.1 △ 67.7 △ 65.3 △ 11.8 △ 47.7 △ 47.6
マツダ 11,157 -528 -930 28,500 -400 -900
△ 34.6 - - △ 16.9 - -
三菱自 5,748 -826 -2,098 14,800 -1,400 -3,600
△ 49.0 - - △ 34.8 - -
金額の単位は億円。金額の下段は前年同期比の増減で単位は%
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