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» 2020年11月17日 14時00分 公開

ロボット×DXの最前線(1):ロボット×DX×工場、最先端工場のショールームで見えてきた製造業の将来図 (1/3)

この連載では、FA向けロボットを活用した製造業のDXの取り組みや動向を取材して、そこでから見えてくる国内製造業の将来図を紹介していく。第1回はロボット×IoT×工場をテーマに、DX推進を目指す企業コンソーシアムであるTeam Cross FAの幹事会社、FAプロダクツ 代表取締役社長の貴田義和氏に話を聞き、ショールーム「SMALABO TOKYO」にて、そもそもスマートファクトリーとは何か、ロボットを通じたDX導入がどのような効果を生むのかなどを解説してもらった。

[Mira Robotics 取締役COO 羽田卓生,MONOist]

 この連載では、FA向けロボットを活用した製造業におけるDXの取り組みや動向を取材して、そこで見えてきた国内製造業の将来図を順次紹介していく。

 第1回はロボット×DX×工場をテーマに、DX推進を目指す企業コンソーシアム(共同事業体)であるTeam Cross FA(チームクロスエフエー)の幹事会社、FAプロダクツ 代表取締役社長の貴田義和氏に話を聞いた。Team Cross FAは製造業のDXを体験できるショールーム「SMALABO(スマラボ) TOKYO」を展開している。連載初回ということもあり、今回は「そもそもスマートファクトリーとは何か」「ロボットを通じたDX導入がどのような効果を生むのか」といった基礎的な内容についても紹介していく。

Team Cross FAでビジネス統括を務める貴田義和氏

 後述の通り、スマラボには工場のDXを体験できるいくつもの展示がある。そこでの取材を通じて筆者が感じたのは、日本の製造業における課題解決は、単なるコスト削減や省人化の施策だけでは十分ではないということだ。重要なのは、「ダイナミックケイパビリティ(自己で変革する力)」であり、それに基づいたDXの展開である。

Team Cross FAは、製造業のDXを推進するコンソーシアム

 SMALABO TOKYOを運営するTeam Cross FAは2019年に発足した企業コンソーシアムである。FAプロダクツとオフィス エフエイ・コム、ロボコム、日本サポートシステム、ロボコム・アンド・エフエイコム、INDUSTRIAL-X SECURITY、SaaSisの7社を中心とした幹事会社が運営を担当する。FA向けのロボットSI(システムインテグレーター)事業を展開する幹事企業に加えて、電通国際情報サービス、日立システムズ、ミツイワ、鹿島建設、日研トータルソーシングといった公式パートナーが、幹事企業ではカバーしきれない、システム構築や保守、建築の面をサポートする体制だ。

Team Cross FAの組織体制*出典:Team Cross FA[クリックして拡大]

 このコンソーシアムが目指すところは何か。それは、国内製造業に新たな変化をもたらす「次世代の工場構築」の推進である。

国内製造業の課題は、各種要因による生産性低迷

 現在の日本における製造業全体を取り巻く課題について、Team Cross FAは以下の3点を挙げている。

1.国際情勢の大規模な変化や、自然災害の増大で、コントロール不可能な要素が増えている。

自然災害の被害総額推移*出典:Team Cross FA[クリックして拡大]

2.設備投資金額は増えるものの、全般的に老朽化が進んでいる。

設備への投資額と設備導入からの経過年数(右)*出典:Team Cross FA[クリックして拡大]

3.製造業における人手不足の深刻化が進み解消が見えないこと。

職業別の有効求人倍率の推移*出典:Team Cross FA[クリックして拡大]

 Team Cross FAは、これらを解消する有力な手段がロボットなどの導入を通じたDXだと指摘する。そのため、スマラボを通じて「次世代の工場」構築の在り方を発信し、DX普及を推進していくつもりだという。

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