突発停止を予防、モーターの電流信号から異常を自動検知するコントローラーFAニュース

三菱電機は「三菱モータ診断機能付マルチモータコントローラ」を発表した。モーターの電流信号から機械系や電気系の異常を自動検知し、突然の設備停止を防ぐ。

» 2020年11月18日 09時00分 公開
[MONOist]

 三菱電機は2020年11月1日、モーターの電流信号から異常を自動検知する「三菱モータ診断機能付マルチモータコントローラ(電流診断方式)」を発売した。モーターの運転や停止、保護、監視を集中管理する「三菱低圧モータコントロールセンタ用マルチモータコントローラ」の新製品となる。

 モーターの電流信号をモーターコントロールセンターが取得し、解析することで異常を自動検知する。そのため、従来はベアリングのトラブルなど機械系の異常検知に必要だった、専用の診断装置が不要になった。機械系の異常だけでなく、レヤショートや回転子バーの損傷など電気系異常も検知できる。

キャプション 「三菱モータ診断機能付マルチモータコントローラ(電流診断方式)」の利用イメージ(クリックで拡大) 出典:三菱電機

 また、モーターごとの正常な初期状態を記憶し、それを基にモーターの異常判定値を個別に自動設定する機能を備え、高精度に異常を検知する。モーターの異常を故障前に自動検知できるため、突然の設備停止を防ぎ、保守点検の省力化にも貢献する。

 電流診断方式採用の同コントローラーは、設置済みの同社製マルチモータコントローラに容易にモーター診断機能を追加できる。機能追加の際は、コントローラー本体を交換するだけでよく、追加の配線やセンサーは不要だ。

 ネットワークに接続した別売りのゲートウェイ装置と無線接続すれば、モーターの状態監視と診断結果を工場内のPCやタブレット端末、スマートフォンから確認できる。さらに、同社のモーター診断装置「DiaPro Motor」とゲートウェイ装置をネットワーク接続することで、遠隔での監視も可能になる。

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