エンドポイントAIを加速するためのIoT戦略を発表組み込み開発ニュース

Armは、エンドポイントAI向けのIoT戦略について発表した。同社の半導体IP提供モデル「Arm Flexible Access」に、エンドポイントAI向けのmicroNPUやマイコンを追加したほか、ロードマップで同モデル対象製品の提供継続を保証している。

» 2020年12月09日 08時00分 公開
[MONOist]

 Armは2020年11月24日、エンドポイントAI(人工知能)を加速するためのIoT(モノのインターネット)戦略について発表した。

 エンドポイントAIとは、ローカル側でAIデータの処理を実行するIoTエンドポイントデバイスを意味する。同社は、エンドポイントAI向けのmicroNPU(Neural Processing Unit)である「Ethos-U55」とマイクロコントローラー「Cortex-M55」を、同社の半導体IP提供モデル「Arm Flexible Access」に追加した。これにより、Flexible Accessのパートナー企業は、Ethos-U55やCortex-M55を事前のライセンス料なしで実験や設計に活用できる。

 また、ArmはFlexible Accessの顧客向けに「Roadmap Guarantee」の提供を開始した。Roadmap Guaranteeでは、Flexible Accessポートフォリオの対象製品となるCPUを5年間以上継続して提供すること、Ethos-U、Cortex-M製品の最新版が市場投入された際は、速やかにFlexible Accessに追加されることが保証されている。

 Flexible Accessの強化は、パートナー企業がエンドポイントAIのIPをより使いやすくなったほか、ソフトウェア開発を簡素化するメリットもある。クラウドを前提としたサービスは、組み込み型エッジデバイスやエンドポイントデバイスのハードウェアに必ずしも最適化されていないことから、同社はエコシステムとの協業により、全てのワークロードの移植や保守、容易な導入を保証し、さまざまなクラウドサービスとの連携を図る。

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