5G 人からモノへ 〜「未踏の時代」迎えた無線技術 特集
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» 2020年12月10日 09時00分 公開

ローカル5Gを現実化するための戦略的提携、ノキアがオムロンやシャープなどと製造ITニュース

ノキアは2020年12月9日、ローカル5Gの企業向けソリューションを現実的な形で推進するために技術レベルでの協業を進める戦略的提携「Nokia ローカル 5G テクノロジーパートナーシップ」を発表した。同パートナーシップには、オムロン、コネクシオ、シャープ、日鉄ソリューションズ、日立国際電気が参加する。

[三島一孝,MONOist]

 ノキアは2020年12月9日、国内においてローカル5Gの企業向けソリューションを現実的な形で推進するため、技術レベルでの協業を進める戦略的提携「Nokia ローカル 5G テクノロジーパートナーシップ」を発表した。同パートナーシップには、オムロン、コネクシオ、シャープ、日鉄ソリューションズ、日立国際電気が参加する。

 ノキアでは2019年12月に日鉄ソリューションズ、IIJ(インターネットイニシアチブ)、エクイニクス(Equinix)、日立国際電気とのエコシステムパートナーシップを発表しているが、今回は企業向けソリューションをビジネスレベルで提供するために、技術面で具体的に推進するためのパートナーシップであるということが特徴だ。「具体的なすり合わせを進めるために10社以下に絞り込んむ方針で計画していた」(ノキア)。

 具体的には、エコシステムとして、センサーではオムロン、端末ではシャープとオムロン、低遅延処理端末としては日立国際電気とコネクシオ、産業向けデバイスとしてはオムロン、アプリケーションとしては、マイクロソフトやAWS、日鉄ソリューションズが提供するという枠組みを描いている。

photo ノキアが描くローカル5Gのエコシステムマップ(クリックで拡大)出典:ノキア

 これらの企業において2021年に向けて実際に使用できる技術検証を行っていく。加えて、各社でジョイントセミナーの開催や、デモ施設の連携、営業マーケティング活動の連携を進めていくとしている。

 ローカル5Gは基地局の費用などにより費用対効果で効果を出すのが難しい面もあるが、あらためてその価値についてパートナーとして参加する日立国際電気 副社長の伊藤明男氏は「費用対効果がすぐ出るかというとそうではなく現在はPoC(概念実証)の段階である。ただ、ローカル5Gの価値はIoT(モノのインターネット)情報を集められるという点にあり、その意味では下り情報だけでなく上り情報も重要になる。パブリック5Gであれば、この上りと下りの割り振りを自由に行えないが、ローカル5Gでは用途に合わせた通信環境を実現できる。そういう意味で今後IoTをさまざまな用途で活用する中では価値を生むと見ている」と語っている。

 日鉄ソリューションズ 取締役 常務執行役員の大城卓氏は「利用を想定している工場などではパブリック5Gの電波が届かないところも数多く生まれると見ている。そういう意味ではローカル5Gを検討せざるを得ない場面も多いだろう。またセキュリティを重視し情報を外に出したくないニーズも高く、その場合もローカル5Gを優先的に検討することになる。これらの価値や用途を考えると、コストが必ずしも高いといえない部分も生まれてくる」と考えを述べた。

 また、ノキアソリューションズ&ネットワークス 執行役員でエンタープライズビジネス統括のドニー・ヤンセンス氏は「ローカル5Gを利用する環境は必ずしも無線フレンドリーとはいえない環境が多い。Wi-Fiなど他の通信技術では信頼性が確保できない場合でもローカル5Gであれば信頼性を確保できる場面も生まれると考えている。また費用についても、Nokia Digital Automation Cloud(NDAC)などを活用することで、エッジとクラウドのハイブリッドでローカル5G環境を構築することも可能だ。初期投資を抑えて開始できるようになる」と訴えた。

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