北米や中国以外も新車販売が回復、マツダも通期見通しを上方修正製造マネジメントニュース

マツダは2021年2月4日、2021年3月期第3四半期(2020年4〜12月期)の決算を発表した。売上高は前年同期比23.3%減の1兆9594億円、営業損益が320億円の損失、当期純損益は782億円の損失だった。当期の営業損益は前年同期から643億円減少したが、2020年10〜12月期の3カ月間としては209億円の営業黒字を確保した。

» 2021年02月05日 06時00分 公開
[齊藤由希MONOist]

 マツダは2021年2月4日、2021年3月期第3四半期(2020年4〜12月期)の決算を発表した。売上高は前年同期比23.3%減の1兆9594億円、営業損益が320億円の損失、当期純損益は782億円の損失だった。当期の営業損益は前年同期から643億円減少したが、2020年10〜12月期の3カ月間としては209億円の営業黒字を確保した。車種構成の改善や固定費の抑制が順調に進んだ。また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響からいち早く回復した米国の他、オーストラリアやASEANなど想定を上回って販売が好調な地域が出てきたことも貢献した。

2020年4〜12月期の業績(クリックして拡大) 出典:マツダ

 通期の業績見通しは上方修正した。売上高は500億円増の2兆9000億円(前期比15.5%減)、営業損益は400億円増でゼロに、当期純損益は400億円増で500億円の損失を見込む。販売費用の抑制、固定費削減の継続などで利益面が改善する。

 マツダ 社長の丸本明氏は「各地域の努力によって上方修正できたが実質的には赤字である。決して満足はできないが、来期に向けた流れができたのではないか。年度末に向けて不透明なことは多いが、営業黒字を実現するべく全社で粘り強く取り組んでいきたい」とコメントした。

半導体供給不足も織り込んで上方修正

 前年同期から643億円減少した営業損益のうち減益要因は、生産・販売台数の減少で1227億円、環境規制対応費用やOEM(相手先ブランドでの生産)モデルの供給減、タイ工場の操業低下などで164億円などがあった。その一方で、固定費などを610億円低減した。広告宣伝費は約250億円の削減、研究開発費は80億円の効率化を図った。初期モデルの品質が安定していることもあり、品質関連費用も減少している。この他、操業停止による生産ロスを特別損失に振り替えた。

2020年4〜12月期の営業利益の増減(左)と販売台数の実績(右)(クリックして拡大) 出典:マツダ

 2020年4〜12月期における地域別の販売台数は、日本が前年同期比18%減の11.4万台、米国は同2%増の21.1万台だったが、カナダやメキシコの大幅減で北米全体としては前年比4%減の29.2万台となった。米国では新規投入した「CX-30」に加えて「CX-5」「CX-9」などSUVの販売が好調に推移した。欧州は同38%減の13.5万台だが、「MX-30」のEV(電気自動車)モデルは2020年末で累計1万台を販売。欧州の規制対応に貢献した。中国は「CX-4」やCX-5が好調だった他、新規導入したCX-30が貢献して同2%増の17.8万台、オーストラリアやASEANなどその他市場は同22%減の21.1万台となった。

 なお、オーストラリアは2020年10〜12月期の3カ月間としては前年同期比35%増で大きく成長しているという。また、ASEANも2020年10〜12月期で回復を見せており、2021年1〜3月期も好調さが続く見込みだ。

通期の業績見通し(クリックして拡大) 出典:マツダ

 通期のグローバル販売台数は前回の予想を据え置いたが、内訳を見直した。日本や欧州、中国は下方修正したが、米国を含む北米、オーストラリア、ASEANは上方修正している。2021年1〜3月期としては販売台数が前年同期比18%増の増加を見込む。また、2021年1〜3月期の営業利益は320億円の黒字を計画する。

 通期の業績や販売台数の見通しには、自動車業界に影響を及ぼしている車載半導体の供給不足も織り込んでいる。車載半導体に関わる取引先と協議を行っており、生産では2021年2月から影響が出てくる見通し。2月としては国内外で7000台の影響が出る前提で、生産計画を週次で見直していく。この7000台は確定値ではない。「COVID-19の影響が広がった2020年3月以降、主要国で販売店や工場、港湾、洋上の在庫を常時確認しながら仕向地に合わせて迅速な生産調整を実施してきた。この取り組みを継続して対応していく」(丸本氏)。

通期での営業利益の増減要因(左)と販売台数の(右)(クリックして拡大) 出典:マツダ
自動車メーカー各社の2020年4〜12月期決算
2020年4〜12月期 通期見通し
売上高 営業利益 当期純利益 売上高 営業利益 当期純利益
マツダ 19,594 -319 -782 29,000 0 -500
△23.3 - - △15.5 - -
三菱自 9,527 -866 -2,439 14,600 -1,000 -3,300
△42.8 - - △35.7 - -
金額の単位は億円。金額の下段は前年同期比の増減で単位は%

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