エッジコンピューティングの逆襲 特集

AI技術を搭載したエッジコンピュータ、インテル「OpenVINO」採用FAニュース

日立製作所は、AIを活用した日立制御エッジコンピュータ「CEシリーズ 組み込みAIモデル(CE50-10A)」の販売を開始した。IntelのAI、ディープラーニング技術を搭載し、物体検出などのソリューションの導入が可能になる。

» 2021年02月22日 07時00分 公開
[MONOist]

 日立製作所(日立)は2021年2月1日、AI(人工知能)を活用した日立制御エッジコンピュータ「CEシリーズ 組み込みAIモデル(CE50-10A)」の販売を開始した。IntelのAI技術と、日立の制御システムの高信頼設計を融合した新モデルになる。

キャプション 日立制御エッジコンピュータ「CEシリーズ 組み込みAIモデル(CE50-10A)」 出典:日立製作所

 AI、ディープラーニング(深層学習)を活用する画像解析の実行基盤として、Intelの「OpenVINO」ツールキットがインストールされている。CPUに最適化したさまざまな学習済みモデルを活用でき、物体検出や骨格推定などのAI機能を取り入れたソリューションの導入が可能になる。

 また、Intel Atomプロセッサの低消費電力性と、日立が培ってきた熱設計のノウハウにより可能になったファンレス、スリットレス、スピンドルレス化により、過酷な環境の現場にも設置できる。

 具体的には、現場のカメラの映像を分析し、組み立て作業の手順の正誤を判断するアプリケーションを組み込むことで、作業後の人手による検査業務の省略や、省力化を図れる。さらには、PLC(プログラマブル・ロジック・コントローラー)などの現場機器からのデータに加え、現場環境の画像、電圧、振動、温湿度などのデータも収集するアプリケーションにより、同機上で既存の業務システムとのデータ統合や連携が可能になる。

 これらにより、不具合時における影響範囲の迅速な特定や、環境変化の検知によるロスコストの低減や製品品質の向上とともに、複数の拠点やラインの遠隔での一元監視による、生産活動全体の最適化などが期待できる。

キャプション 検査の自動化や生産の最適化に貢献 出典:日立製作所

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