「パナソニック コネクト」も登場、持ち株会社制移行後の子会社7社の社名を決定製造マネジメントニュース

パナソニックは2021年2月25日に開催した取締役会において、2022年4月1日付で予定している持ち株会社制移行後の事業体制の概要と、現在のカンパニー制における各事業部門の事業を承継する分割承継会社(分割準備会社)となる完全子会社の設立を決議したと発表した。

» 2021年02月26日 06時30分 公開
[朴尚洙MONOist]

 パナソニックは2021年2月25日、同日開催した取締役会において、2022年4月1日付で予定している持ち株会社制移行後の事業体制の概要と、現在のカンパニー制における各事業部門の事業を承継する分割承継会社(分割準備会社)となる完全子会社の設立を決議したと発表した。

 パナソニックは2020年11月、同社を分割会社とする会社分割によって各事業部門を分社し、現在のパナソニックはこれら分割子会社の株式を保有する持ち株会社「パナソニックホールディングス株式会社」として上場を維持することを発表している。

 この発表では、各事業部門を8つに分社することや、アプライアンス(AP)社、ライフソリューションズ(LS)社、を中心とする5つの事業が1社に集約され、「パナソニック株式会社」の商号を承継することは決まっていたものの、他7社の社名については“仮称”となっていた。今回の取締役会では、パナソニック株式会社を含めた8つの子会社の社名や承継する事業の詳細が決まった。

 まず、新生パナソニック株式会社は、中国・北東アジア社、くらしアプライアンス社、空質空調社、コールドチェーンソリューションズ社、エレクトリックワークス社の5つの社内分社から構成される。中国・北東アジア社はスマートライフ家電事業部、住建空間事業部、コールドチェーン(中国)事業部、冷熱空調デバイス事業部、台湾事業部を、くらしアプライアンス社はキッチン空間事業部、ランドリー・クリーナー事業部、ビューティ・パーソナルケア事業部、空質空調社は空調冷熱ソリューションズ事業部とパナソニック エコシステムズ、コールドチェーンソリューションズ社は米国のハスマン(Hussmann Corporation)とコールドチェーン事業部、エレクトリックワークス社はライティング事業部、エナジーシステム事業部、スマートエネルギーシステム事業部の事業をそれぞれ承継する。また、パナソニック株式会社の直下に、自転車の製造販売を手掛けるパナソニック サイクルテックも加わる。

パナソニックの持ち株会社制移行後の社名と構成する事業部、部門 パナソニックの持ち株会社制移行後の社名と構成する事業部、部門(クリックで拡大) 出典:パナソニック

 現オートモーティブ(AM)社の車載システム関連事業を承継する子会社は「パナソニック オートモーティブシステムズ株式会社」である。現在のインフォテインメントシステムズ事業部、HMIシステムズ事業部、車載システムズ事業部、スペインのフィコサ(Ficosa International S.A.)などから構成される。なお、テスラ向けなどの車載電池事業は扱わない。

 AP社でAV機器やデジタルカメラなどを担当するスマートライフネットワーク事業部の事業は「パナソニック エンターテインメント&コミュニケーション株式会社」に、現在本社直轄となっているハウジングシステム事業部の事業は「パナソニック ハウジングソリューションズ株式会社」に承継される。両社とも単独の事業部を子会社化することから、分社化に伴い事業部も解消される予定だ。

 コネクティッドソリューションズ(CNS)社傘下のPanasonic Avionics Corporation、プロセスオートメーション事業部、メディアエンタ―テインメント事業部、モバイルソリューションズ事業部、パナソニック システムソリューションズ ジャパン(PSSJ)の事業を承継するのが「パナソニック コネクト株式会社」だ。なお、パナソニック コネクトは、他の新設される子会社と異なり、PSSJの商号を変更した上で、表面実装機などを扱うパナソニック スマートファクトリーソリューションズやノートPCなどを手掛けるパナソニック モバイルコミュニケーションズを吸収合併して発足することになる。

 インダストリーソリューションズ(IS)社のメカトロニクス事業部、産業デバイス事業部、デバイスソリューション事業部、電子材料事業部など電池関連以外の事業は「パナソニック インダストリー株式会社」が承継する。

 AM社とIS社の電池関連事業であるエナジーデバイス事業部、テスラエナジー事業部、エナジーソリューション事業部は「パナソニック エナジー株式会社」が承継する。

 本社直轄の間接部門であるプロフェッショナルビジネスサポート部門とイノベーション推進部門の一部については「パナソニック オペレーショナルエクセレンス株式会社」が事業を引き継ぐ。

 これら8つの子会社に加えて、スポーツマネジメント事業の強化を目的とした完全子会社「パナソニック スポーツ株式会社」を設立し、2022年4月1日付でスポーツマネジメント事業を承継させる予定である。

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