EMS事業の顧客向けに、オンラインでの工場立ち会いサービスを開始FAニュース

沖電気工業は、電子機器や部品の設計、製造受託事業の顧客向けに「オンライン工場立ち会い」サービスを開始した。インターネット会議システムと高解像度カメラを活用し、コロナ禍でも実際の製造現場を確認したいという顧客の要望に応える。

» 2021年03月01日 11時00分 公開
[MONOist]

 沖電気工業は2021年2月12日、電子機器や部品の設計、製造受託(EMS)事業の顧客向けに「オンライン工場立ち会い」サービスを開始した。コロナ禍でも実際の製造現場を確認したいという顧客の要望に応える。

 同サービスでは、汎用のインターネット会議システムと高解像度カメラを活用し、製造現場の様子をオンラインで顧客に見てもらう。これまで顧客が工場に来訪し、立ち会う形で実施していた試験や検査、工程監査、視察、技術検討会などがオンラインで可能になるほか、製造に関して設計者や作業者が直接説明し、リアルタイムで顧客からの質疑、相談、要求に応える。

キャプション オンライン工場立ち会いの様子 出典:沖電気工業

 見学ルートは、顧客のニーズに合わせて個別に設定する。可動台車に設置したHD相当のビデオカメラで高画質の配信ができるため、現場の設備や機器などの様子を細かい所まで鮮明に確認できる。

 EMSの顧客だけではなく、同社への設計、製造委託を検討している企業が初めて見学する際に分かりやすいよう、VTRや説明資料を用意して各ラインや機器の特徴を詳しく紹介する。見学者は、オフィスやテレワーク先にいながら製造現場を確認できるため、工場まで移動する費用や時間がかからず、新型コロナウイルス感染症への感染リスク、感染予防策の負担も低減する。

 同社は全国の11拠点において、「設計」「評価」「基板」「電線」「板金、電源」「基板実装」「装置組み立て」など幅広いプロセスでEMS事業を展開している。手始めにEMS本庄工場、OKIサーキットテクノロジー、OKIエンジニアリングの3拠点でオンライン工場立ち会いサービスを開始し、その後順次、全てのプロセスにサービスを拡大する。これにより、複数拠点にわたる立ち会いもワンストップで実施できるようになる。

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