量産向けSAF技術を搭載するパウダーベッドフュージョン方式3Dプリンタを発表3Dプリンタニュース

Stratasys(ストラタシス)は近く発表を予定する、「SAF(Selective Absorption Fusion)」テクノロジーを採用したパウダーベッドフュージョン方式3Dプリンタ「H Series」プロダクションプラットフォームの詳細について明らかにした。

» 2021年04月07日 12時00分 公開
[MONOist]

 Stratasys(ストラタシス)は2021年3月29日、近く発表を予定するパウダーベッドフュージョン方式の3Dプリンタの詳細について明らかにした。

 現在、同社は量産ニーズに対応する「SAF(Selective Absorption Fusion)」テクノロジーを採用したパウダーベッドフュージョン方式3Dプリンタ「H Series」プロダクションプラットフォームの開発を進めており、同年第3四半期に提供を開始する予定だ。

 SAFは、量産ニーズに対応する工業グレードのアディティブマニュファクチャリング技術であり、カウンター回転式ローラーを使用してプリントベッド上に粉末層をコーティングし、HAF高吸収流体をプリンティングしてパーツを造形する。プリントベッドの全範囲に赤外線を照射することで、選択された領域と下層の粒子を融合させる。これらプロセスをプリントベッド全体で同一方向に実行し、均一な加熱を実現することで、造形時の配置を問わずパーツの一貫性が保たれる。

造形サンプル 造形サンプル[1](クリックで拡大) 出典:Stratasys

 独自技術の「Big Waveパウダーマネジメントシステム」によって、必要な粉末をプリントベッド全体に分散させ、熱安定性が高く広い粉末面の維持を可能にする。HAF高吸収流体の噴射には、工業用ピエゾ方式プリントヘッドが用いられる。また、厳格な熱制御により、反りや品質への影響を防止する。

造形サンプル 造形サンプル[2](クリックで拡大) 出典:Stratasys

 同社は、H Seriesのコア技術にSAFを採用することで、生産レベルのスループットを提供し、コスト面でも競争力の高いパーツ製造に対応するとしている。

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