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» 2021年05月13日 14時30分 公開

NECは“特需”追い風に想定より減収幅縮小、2025年の中期経営計画も発表製造マネジメントニュース(1/2 ページ)

NECは2021年5月12日、2020年度の決算と2025年度に向けた中期経営計画を発表した。「GIGAスクール構想」やリモートワークの推進が追い風となり想定より減収幅は縮小した。

[池谷翼,MONOist]

 NECは2021年5月12日、2020年度の決算と2025年度に向けた中期経営計画を発表した。2020年度決算は期初の時点で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を織り込んでおらず、前年度比5〜6%減の減収を見込んでいたが、「GIGAスクール構想」やリモートワークの推進が追い風となり、想定よりも小幅の減収で着地した。

GIGAスクール構想の推進が追い風に

 2020年度の売上収益は2兆9940億円となり前年比3.3%減の減収となった。調整後営業利益は1782億円で前年比22.2%増の増益となった。国内の通信事業者向けの「ネットワークサービス事業」の伸長や、海外市場向けの海洋事業の大型案件受注、不採算案件の抑制などを進めたことが利益向上に貢献した。

 また、COVID-19の感染拡大が業績に与える影響について、2020年度第3四半期(2020年4〜12月期)決算発表時は500億円のマイナスを見込んでいたが、年間を通じた費用節減、"ニューノーマル需要"の獲得による売り上げ拡大、資産の売却などにより収益への影響を縮小した。これに伴い、調整後当期利益は前年度比48.7%増の1654億円となり、2期連続で過去最高益を更新した。

2020年度の実績サマリー※出典:NEC[クリックして拡大]

 事業セグメント別に見ると、GIGAスクール構想の推進が追い風となった「社会基盤」や、5G基地局など5G導入に伴う移動/固定ネットワーク領域で成長した「ネットワークサービス」が売り上げ増加に貢献した。

 一方で、海外市場向けの事業は、買収したスイスの金融ソフトウェア企業Avaloqの新規連結などの効果はあったものの、ディスプレイ事業の非連結化などがマイナス影響となり前年度比減収となった。この他、地方公共団体、医療機関、電力会社など向けの「社会公共事業」や、製造業などでのIT投資抑制の影響の影響を受けた「エンタープライズ事業」も前年度比減収となった。

2020年度のセグメント別実績と3カ年推移※出典:NEC[クリックして拡大]

 2021年度の業績予想について、売上収益は前年度比0.2%増の3兆円としている。前年度発生したGIGAスクール構想関連特需の縮小や、ディスプレイ事業の非連結化がマイナス影響になると見込んでおり、5Gの拡大やAvaloqの増収要因を含めてもほぼ横ばいの成長予想となった。

 営業利益は前年度比22.0%減の1200億円、調整後営業利益は前年度比13.0%減の1550億円を見込む。長期利益の最大化に向けた320億円の投資や、2020年度の大型案件の反動減が大きな減益要因となる。当期利益は前年度比55.2%減の670億円を計画している。

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