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» 2021年05月17日 14時00分 公開

ザイリンクスは5G通信分野の売り上げ好調、ペン氏CEO就任以来の事業振り返り組み込み開発ニュース(1/2 ページ)

ザイリンクスは2021年5月14日、同社 社長 兼 CEOのビクター ペン(Victor Peng)氏が、2018年に就任して以来の事業成長に関する説明会を開催した。5Gネットワークや通信局向け事業の他、自動車や産業/科学/医療などの分野向け製品が大きく成長した。

[池谷翼,MONOist]

 ザイリンクス(Xilinx)は2021年5月14日、米国本社 社長 兼 CEOのビクター・ペン(Victor Peng)氏が、2018年に就任して以来の事業成長に関する説明会を開催した。5Gネットワークや通信局向け事業の他、自動車や産業/科学/医療などの分野向け製品が大きく成長した。

5G関連分野が成長、Open RAN分野にも注目

 ペン氏はCEOに就任して以来、大きく注力した事業分野の1つとして、5Gネットワークや通信局向け製品を含む通信分野を挙げる。「同分野の売り上げは現在も順調に拡大中だ。5G分野では2020年10月に5G基地局向けに提供開始したRFSoCシリーズの「RFSoC DFE」を、またAIエンジン「Versal AI」や5G通信事業者向けのテレコムアクセラレートカードなどの製品ポートフォリオを拡充させたのが功を奏した」(ペン氏)。

通信分野の事業進捗※出典:ザイリンクス[クリックして拡大]

 この他、有線通信の分野ではセキュリティを強化した7nmのACAP(Adaptive Compute Acceleration Platform)や16nmのFPGAを展開した。

ザイリンクスのビクター ペン氏※出典:ザイリンクス[クリックして拡大]

 また、ペン氏はOpen RAN分野の市場成長の大きさについても指摘した。既にザイリンクスでは、200〜400MHzのIBW(瞬時帯域幅)に対応する5G Open RAN mMIMO(マッシブ MIMO)無線パネルや、仮想化RAN(vRAN)に強みを持つMavenirとの戦略的パートナーシップ締結を通じて開発した、Open RAN対応の5G基地局を実現する統合Open RAN mMIMOポートフォリオなどを投入している。

 ペン氏は「当社は2018年から3年間で通信分野の売り上げを14%伸ばした。この1年間で1億個のRF SoCを出荷しており、7nmのVersalなどと併せて、5G通信やOpen RAN分野での売り上げ増加を引き続き目指す」と語った。

Open RANの市場に注目※出典:ザイリンクス[クリックして拡大]

自動車、ISM、A&D分野も成長

 通信分野以外での成長分野としては、自動車、産業/科学/医療向けのISM(Industories、Science、Medical)分野、航空宇宙及び防衛(A&D)分野の3つを挙げる。

 特に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の中で成長著しいのが、自動車向け分野だという。ザイリンクスにおける同分野の売り上げは3年間で22%増加しており、ADAS(先進運転支援システム)向けなどに累積8000万以上のユニット数を出荷したという。「自動運転などの分野が今後成長すると、自動車1台当たりに搭載する半導体も増加する。引き続き成長分野になると考えている」(ペン氏)。

 ISM分野では1桁代後半の年間成長率を記録しており、2020年にはこの分野で過去最高の売り上げを達成したという。ロボットやビジョンシステム、医療、製品検査などの用途向けに製品を展開しているが、これらの売り上げがCOVID-19の影響で後押しされた格好だ。

 AMD分野も直近5年間で45%超の売り上げ成長を果たした。レーダーや他の電子通信機器向けなどでRFSoCなどの製品が大きく伸びたことが貢献した。

自動車やISM、AMD分野でも事業成長※出典:ザイリンクス[クリックして拡大]
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