スイス型自動旋盤の大径部品加工用シリーズ最新モデル、2タイプを用意FAニュース

スター精密は、2021年8月にスイス型自動旋盤「SR」シリーズの「SR-32J III」を発売する。背面加工用に6軸型ユニット搭載の直線制御軸5軸「type A」、Y2軸制御付き8軸型ユニット搭載の直線制御軸6軸「type B」を用意する。

» 2021年06月02日 07時00分 公開
[MONOist]

 スター精密は2021年5月19日、スイス型自動旋盤「SR」シリーズの新製品「SR-32J III」を開発し、同年8月から販売を開始すると発表した。大径部品加工用の「SR-32J」シリーズの最新モデルとなる。

キャプション スイス型自動旋盤「SR-32J III」(クリックで拡大) 出典:スター精密

 背面加工用に6軸型ユニットを搭載した直線制御軸5軸の「type A」、Y2軸制御付き8軸型ユニットを搭載した直線制御軸6軸の「type B」をラインアップ。価格はtype Aが1188万円、type Bが1353万円(各税込)だ。

 さらに、2カ所のカートリッジポジションを有する5軸型と6軸型、クロス加工専用の6軸型の3タイプを用意した。type Aはオプションとの組み合わせにより全ポジションに回転工具ユニットを、type Bは標準で全ポジションに回転工具ユニットを取り付けられる。

 type Bの背面専用刃物台Y2軸摺動部は、アリ溝構造を採用することで、刃物台剛性を確保した。メイン、サブ主軸にはビルトインモーターを採用しており、ビルトインセンサーによる割出精度を向上している。

 機械構造面では、同社独自のスラント型すべり案内面構造をクシ刃型刃物台に採用。また、加工部品の全長寸法に合わせてガイドブッシュ仕様、ノンガイドブッシュ仕様の切り替えができる。

 全長寸法が長い部品の場合は、材料の振れ止め装置の働きをするガイドブッシュ仕様により、加工物のたわみを抑制した高精度加工が可能。ナットなど短い部品の場合には、ノンガイドブッシュ仕様により廃棄される残材の長さを短くして材料コストを削減する。ノンガイドブッシュ仕様には主軸筒すべり案内面構造を採用し、すべり案内面で切削力を支持して主軸台剛性を確保する。

 NC装置には、NC画面上でアラームの内容を確認できるアラームヘルプ機能などを搭載した。

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