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» 2021年06月18日 06時00分 公開

EV比率25%へ、マツダが2025年までに3車種、独自開発の専用プラットフォームも電気自動車

マツダは2021年6月17日、オンラインで説明会を開き、2030年にEV(電気自動車)の販売比率を25%とするための電動化戦略を発表した。

[齊藤由希,MONOist]

 マツダは2021年6月17日、オンラインで説明会を開き、2030年にEV(電気自動車)の販売比率を25%とするための電動化戦略を発表した。

 同社は2018年秋の時点で2030年までに全ての車両に電動化技術を搭載する方針を示したが、EVの比率は当初5%と見込んでいた。しかし、直近の環境規制の変化などを受けて、2030年のEV比率を25%に増やすことを決めた。これを受けて2022〜2025年でEV3車種を投入し、2025年以降は独自開発のEV専用プラットフォームを採用した複数のモデルを展開する。

 こうした製品ラインアップ拡充によりEV比率25%を達成する。2030年に電動車100%の方針は維持する。EVは他社との共同開発ではなく、いずれも自社開発する。

マツダの最新の電動車投入計画(クリックして拡大) 出典:マツダ

 1つのプラットフォームでさまざまな電動パワートレインを展開できるようにする「スカイアクティブマルチソリューションスケーラブルアーキテクチャ」も継続する。これを生かして2025年までに、EV3車種以外にもハイブリッド車(HEV)5車種とプラグインハイブリッド車(PHEV)5車種を開発し、日米欧中アセアンで順次販売する。トヨタ自動車と共同出資のアラバマ工場で生産するSUVもマルチソリューションスケーラブルアーキテクチャを取り入れる。

 HEV5車種にはマイルドハイブリッド車(MHEV)は含めていない。トヨタ自動車からTHS(トヨタハイブリッドシステム)の供給を受ける他、ロータリーエンジンを発電機として使ったHEVやPHEVを投入する。ロータリーエンジンに組み合わせるバッテリーや燃料タンクの容量、ジェネレーターの出力を変更することによってレンジエクステンダー付きEVやPHEV、シリーズハイブリッドシステムをそろえる「スモール商品群」向けの戦略は、従前から表明している。

 マツダのラインアップの中でも大型のモデルをカバーする「ラージ商品群」は、電源電圧が48VのMHEVと、PHEVをそろえる。2025年までに投入するPHEV5車種にラージ商品群が含まれるかどうかは現時点では非公表だ。

 ラージ商品群で搭載する内燃機関は、直列6気筒のガソリンエンジンやディーゼルエンジン、「スカイアクティブX」の他、直列4気筒のガソリンエンジンを予定している。電動化技術と組み合わせてディーゼルエンジンを残すという2018年時点での方針も維持した格好だ。

ラージ商品群向けの電動化(クリックして拡大) 出典:マツダ

 バイオ燃料、CO2と水素を原料とする合成燃料(e-fuel)や水素燃料といった代替燃料の活用にも引き続き取り組む。水素インフラの少なさなどによってマツダでの水素ロータリーエンジン開発は棚上げとなっていたが、「水素活用やインフラの普及が進めばロータリーエンジンは複数の燃料に対応できるパワートレインとして活用の可能性が高い」(マツダ 専務執行役員の廣瀬一郎氏)と見込んでいる。

 説明会に登壇した廣瀬氏は、一括企画によって2012年から6年間で9モデルを市場投入してきた実績を紹介した。モデルベース開発を活用しながらコモンアーキテクチャ構想によって、「スカイアクティブテクノロジー」のベースとなるエンジンやトランスミッション、シャシー、車体を製品化。それが2019年発売の「マツダ3」から始まった新世代商品群の土台にもなっているという。

 電動車の販売比率100%に向けて混流生産も進化させる。すでに、異なる車種や世代の異なるエンジンを混流生産している他、工程単位での設備の汎用化も推進している。今後は、EVの比率が増えるまでの間、生産への投資を抑制するためにも、プラットフォームの異なる車両や電動車と内燃機関車の混流生産を目指す。汎用工程を拡大し、投資を抑制しながら将来への準備を進める。

 EV専用プラットフォームも、これまでの製品開発と同様に商品スコープを定めて一括企画で構想を定めていく。EV専用プラットフォームにはEV C.A. Spiritの成果を取り入れるという。EV専用のコモンアーキテクチャ構想やフレキシブルな生産の在り方の検討を進めている。

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