次世代電動カートに採用された障害物検知ユニット組み込み採用事例

次世代電動カートに採用された障害物検知ユニット

» 2021年06月25日 08時00分 公開
[MONOist]

 アルプスアルパインは2021年6月16日、同社の障害物検知ユニットが、同日発売された福伸電機の障害物検知機能付き電動カート「POLCAR[SPX-1]」に採用されたと発表した。 

キャプション 福伸電機の障害物検知機能付き電動カート「POLCAR[SPX-1]」 出典:アルプスアルパイン

 アルプスアルパインの障害物検知ユニットは、センサーとデータ処理用コントローラーを一体化したもの。センサーにアクティブIR(赤外線)ステレオカメラを用いており、通常のカメラでは検知が困難な環境でも物体を正確に検知できる。LiDARと比較してコストやサイズ、重量を抑えられるほか、検出可能な範囲が最大6mとなっており、電動カート用途に適する。なお、電動カートに限らず、時速6kmまでの移動体であれば同ユニットを使用できる。

キャプション アルプスアルパインの「障害物検知ユニット」 出典:アルプスアルパイン

 同ユニットは独自開発した歩道走行用の障害物検知アルゴリズムを搭載しており、壁やフェンス、路上のブロック、段差などに加えて、電動カートによる事故の原因となり得る踏切の遮断桿も検出する。

 光量が大きく変化する環境でも使用可能で、障害物として誤検出されがちな路上の白線や点字ブロックなどに対しては、AI(人工知能)を活用した画像認識により誤検出を低減する。

 アルプスアルパインは今後、走行や障害物回避など一連の動作の完全自動化や、公共空間で生活する人々と協調する機能、同ユニットが検知した各種データをクラウドでモニタリング、解析する機能などの開発を進める。

⇒その他の「組み込み採用事例」の記事はこちら

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.