COVID-19は日本のモノづくりに何をもたらしたのか、マクロ指標から読み解くものづくり白書2021を読み解く(1)(3/5 ページ)

» 2021年07月26日 14時30分 公開
[長島清香MONOist]

営業利益は2017年の半分に

 営業利益の推移をみると、2020年は、情報通信機械器具製造業を除き、各業種で対前年比減益となり、製造業全体で8.6兆円と2017年の約半分にまで減少している(図4)。

photo 図4:営業利益の推移(製造業業種別)(クリックで拡大)出典:2021年版ものづくり白書

 企業が感じる景況感としても、売上高、営業利益とも減少傾向がみられる(図5、6)。

photo 図5(左):業績の動向(売上高)、図6(右):業績の動向(営業利益)(クリックで拡大)出典:2021年版ものづくり白書

 業種別にみても売上高と営業利益はともに減少傾向とする企業が半数を超えている(図7、8)。

図7(左):業種別の動向(売上高)、図8(右):業種別の動向(営業利益)(クリックで拡大)出典:2021年版ものづくり白書

 今後3年間の国内外の業績見通しについても、前年と比較して「やや減少」または「減少」とする企業の割合が増加傾向にある(図9、10、11、12)。総じて製造業各企業の売上高、営業利益は引き続き減少傾向にあり、今後3年間の見通しも減少傾向にあり、依然として先行き不透明な状況が続くことが予想される。

photo 図9(左):今後3年間の見通し(国内売上高)、図10(右):今後3年間の見通し(国内売上高)(クリックで拡大)出典:2021年版ものづくり白書
photo 図11(左):今後3年間の見通し(海外売上高)、図12(右):今後3年間の見通し(海外営業利益)(クリックで拡大)出典:2021年版ものづくり白書

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.