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» 2021年07月26日 08時00分 公開

三菱電機が検査不正の調査委員を決定、新事案が判明した可児工場も調査対象に品質不正問題

三菱電機が「品質風土改革に向けた体制」で設置を表明していた調査委員会を構成する外部専門家の委員を決定。委員長は、当初の発表通り西村あさひ法律事務所 パートナーの木目田裕氏が就任し、委員として、慶應義塾大学 教授で企業倫理を専門とする梅津光弘氏、早稲田大学 教授で品質マネジメントを専門とする棟近雅彦氏の2人が加わる。

[朴尚洙,MONOist]

 三菱電機は2021年7月21日、同月2日に発表した「品質風土改革に向けた体制」で設置を表明していた調査委員会を構成する外部専門家の委員を決定したと発表した。委員長は、当初の発表通り西村あさひ法律事務所 パートナーの木目田裕氏が就任し、委員として、慶應義塾大学 教授で企業倫理を専門とする梅津光弘氏、早稲田大学 教授で品質マネジメントを専門とする棟近雅彦氏の2人が加わる。

 同社は長崎製作所(長崎県時津町)が製造する鉄道車両用空調装置などにおける不適切検査が判明したことを受けて「品質風土改革に向けた体制」を発表。同体制は、社長を室長として品質風土改革の実行を担う「緊急対策室」と、不適切検査の事実調査や真因究明、再発防止策の策定を行う「調査委員会」が中核となっている。

品質風土改革に向けた体制 品質風土改革に向けた体制(クリックで拡大) 出典:三菱電機

 調査委員会は、2021年9月末をめどとする「鉄道車両用空調装置等の不適切検査の事実調査・真因究明と再発防止策の策定・提言」に加えて、これと並行して行う「全社レベルでの品質不適切行為の事実調査・真因究明と再発防止策の策定・提言」、これらの調査を通じて必要と判断した事項の調査などを行う。

 委員長を務める木目田氏は、1993〜2002年に東京地方検察庁特別捜査部などで検事を務めた後、2002年に弁護士登録して、西村総合法律事務所(現西村あさひ法律事務所)に入所した。同所での主たる業務分野は、企業の危機管理・争訟となっている。2005〜2013年には、桐蔭横浜大学大学院法務研究科の客員教授も務めた。

 委員の梅津氏は、1999年にシカゴロヨラ大学で学位を取得した後、2005年に慶應義塾大学 助教授となり、2021年に教授に就任している。2015〜2019年には、日本経営倫理学会会長を務めた。

 同じく委員の棟近氏は、1987〜1992年に東京大学工学部反応化学科 助手を務め、1992年に早稲田大学に移籍した後、1999年に教授に就任。同大学の創造理工学部 経営システム工学科で「医療の質とは」「製品の質とは」「組織の質とは」をテーマとする研究を行っている。

可児工場におけるUL規格への不適合が他製品でも判明

 また三菱電機は、調査委員会の委員を決定したのと同日となる2021年7月21日、名古屋製作所 可児工場(岐阜県可児市)で製造する電磁開閉器で判明した米国の第三者認証機関であるUL(Underwriters Laboratories)規格への不適合について、別の機種で同様の不適合が判明したと発表した。

 同年5月7日に発表した電磁開閉器の不適合では、2013年1月〜2021年4月にかけて、ULに認証登録された樹脂材料と異なる材料を使用していた。対象機種は「MS-Tシリーズ 電磁開閉器オプション 補助接点ユニット」で合計約134万台、「MS-Tシリーズ 電磁継電器」で合計約81万台となっている。

 今回不適合が判明した製品は、配線用遮断器とサーマルリレーの機能を一体化した「MMP-T シリーズ マニュアルモータスタータ」で、2013年4月〜2021年4月に製造した約14万台が対象となる。

 これら可児工場で判明したUL規格への不適合については、新たに設置した調査委員会の下で引き続き調査を継続するとしている。

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