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» 2021年07月30日 12時50分 公開

赤外線ガス分析をリアルタイムでポータブルに、実車測定やインライン検査で活用へ車載デバイス(1/2 ページ)

堀場製作所は2021年7月29日、赤外線ガス分析をより迅速に小型の機器で実現できる独自技術「IRLAM(アーラム)」を開発し、同技術搭載の4製品を同日に発売すると発表した。

[三島一孝,MONOist]

 堀場製作所は2021年7月29日、赤外線ガス分析をより迅速に小型の機器で実現できる独自技術「IRLAM(アーラム)」を開発し、同技術搭載の4製品を同日に発売すると発表した。

広がるガス分析の用途

 ガス分析は、自動車の排ガス測定や石油化学プラントや半導体製造のプロセス監視、不純物計測などさまざまな領域で活用されている。さらに、政府の2050年カーボンニュートラル宣言などを含め、新エネルギー開発および研究開発の効率化、有害物質の排出低減、生産性向上や品質管理強化などの領域で用途が広がる見込みだ。

 一般的な赤外線ガス分析の仕組みは、ガスが赤外線を吸収する性質を生かし、光源から赤外線を発し、ガスセルに分析用のガスを注入し、検出器で吸収された赤外線の波長の違いや強弱からガスの種類や濃度を特定するというものだ。ただ、従来の赤外線ガス分析装置では、ガスセルの長さに限界があったり光の拡散があったりするため、感度の面で課題があった。また、従来光源では波長の範囲が広く、干渉ガスの影響を受けて計測精度が落ちるという。

photo 現行の赤外線ガス分析の課題(クリックで拡大)出典:堀場製作所

 これらの課題を解決するために堀場製作所が独自で開発したのが「IRLAM(Infrared Laser Absorption Modulation)」である。「IRLAM」は「高速・高精度な濃度演算アルゴリズム」「高感度・高速な計測を可能とする小型ヘリオットセル」「幅広いガス種の計測ニーズに応える内製の量子カスケードレーザー」の3つの独自技術によって実現している。量子カスケードレーザーから出た赤外線をヘリオットセルに入射し、赤外線を何度も反射させながら、長い光路で赤外線を吸収させる。これを検出器で測定することで、高精度なガス分析を行うことができるようにした。

photo IRLAMによるガス分析のイメージ(クリックで拡大)出典:堀場製作所
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