インタビュー
» 2021年08月06日 10時00分 公開

高まるアフターマーケット領域の関心、BPMソフトウェア企業が見る国内製造業製造マネジメント インタビュー(1/2 ページ)

ペガジャパンは2021年7月1日、同社 代表取締役に福島徹氏が就任したことを発表した。金融機関を中心にBPM支援ソリューションを展開してきたが、今後は製造業をはじめ他業種への展開を強化する方針だ。福島氏に取材を行い、国内製造業をどのように見ているか聞いた。

[池谷翼,MONOist]

 Pegasystems(ペガシステムズ)の日本法人であるペガジャパンは2021年7月1日、同社 代表取締役に福島徹氏が就任したことを発表した。同社はこれまで国内市場において、金融機関を中心にBPM(ビジネスプロセスマネジメント)を支援するソリューションを幅広く展開してきたが、今後は製造業をはじめ他業種への展開をさらに強化する方針だ。

 今回、MONOistは福島氏に取材を行い、製造業分野におけるペガジャパンの今後の展開などを尋ねた。福島氏は「国内製造業ではアフターマーケット領域への関心が高まりつつあり、こうした領域での支援も強化していきたい」と語る。

ペガジャパン 代表取締役に就任した福島氏※出典:ペガジャパン

金融を中核に、製造や流通など幅広い実績

MONOist ペガシステムズと、日本法人であるペガジャパンの活動内容についてお聞かせください。

福島徹氏(以下、福島氏) ペガシステムズは現CEOであるアレン・トレフラーが1983年に創業した企業で、本拠地を米国マサチューセッツ州に置く。ビジネス全体を一気通貫で効率化するための製品やソリューション群を展開しており、DPA(デジタルプロセスオートメーション)やCRM(顧客関係管理)システムの開発、販売を展開している。現在、世界41カ所に拠点があり、日本拠点であるペガジャパンを設立したのは2011年だ。

 現時点では、国内においてはみずほ銀行や三菱UFJ銀行などの金融機関がコアな顧客層となっている。一方で、日東電工やNISSHA、サントリーなどの製造業や流通業の他、通信や保険、ヘルスケアに加え、経済産業省など官公庁への導入実績もある。特定の業種や業界におけるプロセス効率化にこだわるのではなく、プロセスを中心にしてビジネスアウトカムをいかに効率的に出すかにこだわったソリューションを展開しており、それが業種の幅広さにつながっている。

ペガジャパンの国内採用実績※出典:ペガジャパン[クリックして拡大]

MONOist このほどペガジャパンの新社長に就任しましたが、これまでの経歴についてお聞かせください。

福島氏 1986年に富士銀行(現みずほ銀行)に入行した後、共同通信や日本BEAシステムズ、ジェトロニクス・オリベッティ(現NTTデータ ジェトロニクス)、スターリング・コマースなどでITシステム関連の営業やプロジェクトマネジメントを経験した。その後、ソフトウェア・エー・ジーとビトリア・テクノロジーで代表取締役社長、デル・テクノロジーズでグローバルアカウント営業本部長、日本マイクロソフトで執行役員専務、スプランクサービスジャパンでは日本法人代表/エリア・バイス・プレジデントを歴任した。

サイロ化を打開する“ソフトウェアのためのソフトウェア”

MONOist ペガシステムズの強みはどのような点にありますか。

福島氏 1つはバックエンドシステムなどの社内システムを簡素化するソフトウェアソリューション、つまり“ソフトウェアのためのソフトウェア”を提供するという意識で事業展開を行っている点だ。

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は人々の働く環境を大きく変化させた。その変化に企業が対応する上で、社内システムや既存のプロセスがボトルネックになりつつある。またタッチポイントのデジタル化も進んでおり、Web上で顧客との接点をいかに創出するかを新たな課題として抱える企業も少なくない。オープンイノベーションの取り組みを推進する上で、異業種間で座組を組む必要もあるだろう。これに対して国内企業のバックエンドシステムはサイロ化しているケースが多く、柔軟に対応できる状況にない。当社のソリューションはシステムを簡素化して、迅速なビジネスの結果をもたらす上で役立つ。

 また、当社では製造業をはじめ幅広い業種への展開を目指しており、これらの業種における顧客の満足度向上を目指して、緊密なパートナーシップを実現する新パートナープログラムも開始する。製造や流通、通信、官公庁などの業務知識を備えた営業チームがソリューション提案を行うとともに、各業種においてペガシステムが発揮できる強みなどを、顧客企業により分かりやすく伝える。一連の取り組みは、2022年1月からペガグループ全体でグローバルに施行する予定だ。

 既存顧客に対してはペガシステムズの製品をさらに使い倒してもらうための支援を強化する。製品販売後の顧客エンゲージメント向上を目指すカスタマージャーニー支援などを新たに展開する予定だ。

新パートナープログラムを展開予定※出典:ペガジャパン[クリックして拡大]
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