ミシュラン合弁会社がモジュール式金属3Dプリンタを国内で本格展開金属3Dプリンタ

ミシュランの合弁企業であるフランスのAddUp(アダップ)は、パウダーベッド式金属積層造形装置「FormUp 350」最新機を発表し日本での展開を開始した。

» 2021年08月11日 07時00分 公開
[MONOist]

 ミシュランの合弁企業であるフランスのAddUp(アダップ)は、パウダーベッド式金属積層造形装置「FormUp 350」最新機を発表し日本での展開を開始した。

 新製品は、アダップ独自のモジュール方式で金属3Dプリンティングの高い拡張性を実現した一方で、従来以上に生産性、再現性、安全性を高め、高品質な金属積層造形を行えるようにしたことが特徴だ。

 モジュール方式による高い拡張性により、試作などR&Dのアプリケーションから生産環境まで幅広いニーズに対応できる他、ローラーとスクレーパー両方のリコーティング機構を備えており、微細な粉末から粗い粉末まで、さまざまな粒度の粉末を使用できる。レーザーは4本搭載しており、不活性ガス消費量の削減や自動リコーティングなどによる生産性向上を実現する。また、3軸制御により、高いレーザー焦点精度を確保している。価格はオープン。

photophoto アダップの最新型金属積層造形装置「FormUp 350」(左)と軽量化と剛性を両立させた航空機用部品の出力サンプル(右)(クリックで拡大)出典:日本ミシュランタイヤ

 新製品に加え、アダップでは日本向けでの金属3Dプリンタへの取り組みを強化している。2021年6月1日には、航空機関連の製造オートメーション設備機械などを取り扱う富士インダストリーズと、日本ミシュランタイヤの3社間協業に関する覚書を締結。富士インダストリーズがアダップの金属積層造形装置の国内正規販売元となり国内展開を加速させる。日本ミシュランタイヤは日本におけるアダップの技術サポートを担い、技術営業サポートやデモパーツ造形、装置の組み立てや試運転を通じて、アフターサービスを支援する。

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