無人通信施設の漏水監視に採用された、バッテリー不要の漏水センサー組み込み採用事例

エイブリックの「バッテリーレス漏水センサー」が、東日本電信電話の無人通信施設に採用された。漏水した設備や場所を遠隔地から監視、制御でき、敷設工事やメンテナンスが不要なため、保守作業員の負担低減に貢献する。

» 2021年09月06日 08時00分 公開
[MONOist]

 エイブリックは2021年8月25日、同社のCLEAN-Boost技術を搭載した「バッテリーレス漏水センサー」が、東日本電信電話(NTT東日本)の無人通信施設に採用されたと発表した。約650カ所の無人施設に設置済みで、同年4月から遠隔浸水検知センサーとして本格運用を開始している。

キャプション 無人通信施設の外観(クリックで拡大) 出典:エイブリック

 バッテリーレス漏水センサーは、漏水を利用して発電し、無線で水漏れを通知する。大雨などで設置場所に漏水が発生した場合、漏水した設備や場所を遠隔地から監視、制御できるため、保守作業員の負担低減に貢献する。

 また、バッテリーや電源、通信配線の敷設工事が不要で、既存設備への後付け設置が容易だ。バッテリー交換などメンテナンスも必要ないため、設置後の運用負担を軽減する。

 NTT東日本のエリアには約3000棟の通信施設があるが、保守作業員が非常駐の無人施設が多い。これまでは災害が発生するたびに保守作業員が被災地の施設に出向いて点検しており、状況を把握するまでの時間やコストがかかっていた。

 NTT東日本は、DX推進の一環としてエイブリックのバッテリーレス漏水センサーを取り入れることで、災害などへの対応を強化し、顧客サービスの向上を目指す。

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