エッジコンピューティングの逆襲 特集
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» 2021年09月10日 08時00分 公開

「Armadillo-IoT」がエッジAIに対応、専用Linux「Armadillo Base OS」も開発組み込み開発ニュース(1/2 ページ)

アットマークテクノがエッジAI処理に対応したIoTゲートウェイの新製品「Armadillo-IoTゲートウェイ G4」とIoT機器向けに新たに開発したOS「Armadillo Base OS」を発表。Armadillo-IoTゲートウェイ G4の開発セットの価格(税込み)は4万9500円で、2021年11月末に発売する予定だ。

[朴尚洙,MONOist]
アットマークテクノの實吉智裕氏 アットマークテクノの實吉智裕氏。手に持っているのが「Armadillo-IoT G4」だ

 アットマークテクノは2021年9月9日、オンラインで会見を開き、エッジAI(人工知能)処理に対応したIoT(モノのインターネット)ゲートウェイの新製品「Armadillo-IoTゲートウェイ G4(以下、Armadillo-IoT G4)」と、IoT機器向けに新たに開発したOS「Armadillo Base OS」を発表した。Armadillo-IoT G4の開発セットの価格(税込み)は4万9500円で、同年11月末に発売する予定。Armadillo Base OSは、まずはArmadillo-IoT G4向けに提供し、今後同社の既存ラインアップへの対応を検討するとしている。

 同社は2014年から「Armadillo-IoT ゲートウェイシリーズ」として、IoTゲートウェイを展開している。4代目となるArmadillo-IoT G4は、IoTゲートウェイ内で高度なデータ処理を行うエッジコンピューティングで求められている高いAI処理性能を組み込む一方で、取り回しが難しくなるヒートシンクや冷却ファンは不要とし、入手しやすい価格を実現した。アットマークテクノ 代表取締役の實吉智裕氏は「組み込みボード製品である初代Armadilloを発表してから20年間で55万台を出荷してきた。現在、IoTゲートウェイに求められる機能は多様化しており、近年はそれらのトレンドに対応するため『Degu』『Cactusphoere』『Armadillo-IoT A6』などを投入している。今回発表するArmadillo-IoT G4は、AI処理など高性能化を求めるニーズに対応したものになる」と語る。

初代「Armadillo」からの歴史近年はIoTゲートウェイに求められる機能に対応 初代「Armadillo」から20年の歴史で55万台出荷の実績がある(左)。近年はIoTゲートウェイに求められる機能に対応すべく「Degu」「Cactusphere」「Armadillo-IoT A6」なども投入している(右)(クリックで拡大) 出典:アットマークテクノ

 Armadillo-IoT G4はNXP SemiconductorsのSoC「i.MX 8M Plus」を採用。Armの「Cortex-A53」を4コア(動作周波数1.6GHz)搭載するとともに、独自にAIで用いられるニューラルネットワークを処理するためのNPU(Neural Processing Unit)を集積していることが特徴だ。このNPUの処理能力は2.3TOPS(1TOPSで1秒当たり1兆回の演算が可能)で、複数の対象物の監視や高レベルの自然言語認識、複雑なリアルタイムモーション分析などが可能だという。

「i.MX 8M Plus」のNPUによる高いAI処理性能2.3TOPSの処理能力があれば、高度なAI処理に対応可能 「i.MX 8M Plus」のNPUにより高いAI処理性能を実現(左)。2.3TOPSの処理能力があれば、高度なAI処理に対応可能だ(右)(クリックで拡大) 出典:アットマークテクノ

 筐体入りの品種(AGX4500-C00Z)と評価ボードのみの品種(AGX4500-U00Z)を展開する。AGX4500-C00Zの外形寸法は143×100.5×26mm。インタフェースは、ギガビットイーサネット×2、HMDI 2.0a×1、USB3.0×1、microSDスロット×1、USB microB×1などがある。AGX4500-U00Zでは、これらに加えて、カメラモジュールなどを接続できるMIP CSI-2やLVDS(4レーン)、UARTやGPIO、SPI、I2C、USB2.0などをまとめた拡張コネクターも利用できる。

筐体入りと評価ボードのみの2品種を用意 筐体入りと評価ボードのみの2品種を用意(クリックで拡大) 出典:アットマークテクノ

 ファンレス設計のAGX4500-C00Zは、拡張ボードを筐体内部に組み込む場合も効率的な冷却を行えるように、i.MX 8M Plusのパッケージ上面が筐体底面と接するような設計となっている。

ファンレス設計筐体内部に拡張ボードを組み込める ファンレスとするためi.MX 8M Plusのパッケージ上面が筐体底面と接する設計となっている(左)。これにより、筐体内部に拡張ボードを組み込むこともできる(右)(クリックで拡大) 出典:アットマークテクノ

 2021年11月末にAGX4500-C00Zをベースとする開発セットを発売した後、2022年1月からAGX4500-C00Zの量産モデルと筐体なしのAGX4500-U00Zの販売を始める。AGX4500-C00Z、AGX4500-U00Zとも1個から販売し、30個以上の発注であればボリュームディスカウントを行う。今後のラインアップとしては、Wi-Fi/BluetoothやLTEなど無線通信機能搭載モデルなどを予定している。

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