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» 2021年10月01日 11時45分 公開

4つの用途で積層造形市場を拡大、DMG森精機がAM搭載複合加工機新製品を開発金属3Dプリンタ(1/2 ページ)

DMG森精機は2021年9月30日、旋削とミーリングを1台で行う複合加工機にレーザー金属積層造形技術であるアディティブマニュファクチャリング(Additive Manufacturing、積層造形技術、以下AM)を融合したレーザー金属積層造形機「LASERTEC 3000 DED hybrid」を開発し、市場投入を開始すると発表した。

[三島一孝,MONOist]

 DMG森精機は2021年9月30日、旋削とミーリングを1台で行う複合加工機にレーザー金属積層造形技術であるアディティブマニュファクチャリング(Additive Manufacturing、積層造形技術、以下AM)を融合したレーザー金属積層造形機「LASERTEC 3000 DED hybrid」を開発し、市場投入を開始すると発表した。

photo 新製品の「LASERTEC 3000 DED hybrid」[クリックで拡大]

積層造形技術を高付加価値品だけで使う時代は終わり

 DMG森精機では、2013年にAM採用のハイブリッド機の投入を行ってから、金属積層造形技術を採用した複合型の工作機械製品を投入してきた。AMの方式としては最初にDED(Directed Energy Deposition、指向性エネルギー堆積)方式の製品を投入していたが、SLM(Selective Laser Melting、パウダーベッド)方式の製品ラインアップなども追加。多彩な製品群を用意している。

 AM技術を採用した金属3Dプリンタは市場としての期待感はあるものの高価であることから、航空機関連や宇宙関連など、高付加価値製品への適用に限定されてきた経緯がある。しかし、DMG森精機ではいよいよ一般産業用としても通常の生産用途で使用されるフェーズに入ってきたと強調する。

 DMG森精機 AM開発部 部長の廣野陽子氏は「AMの用途が高付加価値品だけの時代は終わりを告げようとしている。それには使い方の変化がある。従来はAM技術で複雑な造形品を最初から造形するような使い方が想定されていたが、現在は“チョイ盛り”や金属の組み合わせによる機能付加のように積層造形技術の利点をうまく生かす使い方が浸透してきた。そのため工程集約など採算の合う用途が広がってきている」と述べる。

 具体的には「生産・製造」用途の他、傷ついた金属部品を補修する「修理・修復」、主材以外の金属素材で機能を付加する「コーティング」、複数の金属を組み合わせて特性を作り込む「バイメタル」などの用途が想定されているという。

photo 金属積層造形技術で使い方として定着してきた4つの用途[クリックで拡大] 出所:DMG森精機

 これにより、用途も大きく拡大。従来も使われていた航空宇宙業界での新規パーツ開発の他、石油ガス産業やプラントエンジニアリングなどの領域でも補修やメンテナンスでの需要が拡大。さらに、自動車業界でも「EV化などで工程が大きく変わる中で、工程集約を進める動きが広がっている。その中で、従来は10台以上の工作機械を使って行っていた作業が、AM搭載複合加工機では1台で行えるような可能性もある。そういう面で検討が幅広い業界で進んでいる」と廣野氏は用途の拡大について訴えている。新製品はこれらの新たな用途開拓の推進をターゲットとした製品となる。

photo ターゲット市場[クリックで拡大] 出所:DMG森精機
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