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» 2021年10月05日 06時30分 公開

ホンダが新車のインターネット販売、オンラインで済ませたい「4.3%」を取り込む製造マネジメントニュース

ホンダは2021年10月4日、新車を取り扱うオンラインストア「Honda ON」を開設したと発表した。来店せず、オンラインと郵送で新車購入の契約まで完了できる。

[齊藤由希,MONOist]

 ホンダは2021年10月4日、新車を取り扱うオンラインストア「Honda ON」を開設したと発表した。来店せず、オンラインと郵送で新車購入の契約まで完了できる。2022年以降、対象エリアを広げるが、サービス開始時は東京都内在住で、納車やメンテナンスで東京都内のホンダ販売店(84店舗)に来店できる個人が対象となる。運営はホンダの完全子会社であるホンダセールスオペレーションジャパンが担当する。

 取り扱いは「N-BOX」「フィット」「フリード」「ヴェゼル」の4車種。オプション装備や自動車税、点検、車検、メンテナンスなどの支払いを全て含めた月額利用料で販売する。価格はN-BOXの場合、5年契約、ボーナス払いなしで月額3万1610円から。任意保険は別途オンラインで見積もりの上加入する。

 今後、「サブスクリプション」以外にもさまざまな購入方法を用意する他、取り扱い車種も拡大する。

スマートフォンでクルマを選び、来店せずに手続きが完了する[クリックで拡大] 出所:ホンダ

20代半ばまでの若者への窓口にも

 ホンダのアンケート調査では、商品の検討から契約までオンラインで済ませたいという層はコロナ前(2019年11月)の2.5%から、コロナ禍の2021年2月には4.3%に増加したという。Honda ONは、販売店に足を運ぶ顧客を取り込むのではなく、来店にハードルを感じる新たな層に対応したい考えだ。クルマの買い方の変化をにらみながら、新たな買い方に対応できる体制を整える。

 店頭での商談とは異なり値引きは行わないが、商談に要する時間が少ないなどオンラインならではのメリットが強みになるとしている。さらに、販売店を訪れた経験がなく、ハードルが高いと感じている「Z世代」(1990年代半ば〜2000年代前半生まれ、現時点で20代半ばまでの世代)も意識して、オンラインストアはスマートフォンでの利用に特化したユーザーインタフェースとした。チャットでの問い合わせにも対応した。取り扱い車種に関するSNS上のリアルタイムな口コミを集めたユーザー生成コンテンツも表示している。

 ホンダが運営するカーシェア「Every Go」、中古車を定額の支払いで1カ月単位で利用できる「ホンダマンスリーオーナー」とも連携しながら、クルマのある生活を体感してもらい、オンラインでの契約、購入につなげていく。

他社との違いは

 他社のオンライン販売の場合、商談まではEC運営会社を通してオンラインだが、販売店の店頭での契約が必要なものがあるという。また、Honda ONと同様にオンラインで契約まで完了するが、EC運営会社や金融会社、販社が関わり流通経路が複雑なものもあるとしている。Honda ONは、1社運営で流通経路や関連システムをシンプルにするとともに、消費者への訴求効率を高める。

 他社の同様のサービスとの違いは、契約後の選択肢と、新車購入までオンラインで対応できる手続きの範囲の広さだという。契約期間満了後はユーザーによる車両の買い取り、乗り換え、車両の返却、期間延長が可能。中途解約してそのままクルマを買い取ったり、乗り換えたりすることもできる。中途解約の場合は車両の状態に応じてユーザーによる解約金の支払い、もしくはホンダから返金となる。保険の見積もりや買い取り時の査定もHonda ONはオンラインで行う。

 販売店は納車やメンテナンスの窓口となり、顧客満足度を高める機会にもなるため、今後もホンダと販売店は引き続き連携するとしている。販売店がHonda ONユーザーを受け入れるインセンティブも設け、オンライン販売の拡大に向けた協力体制を築いていく。

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