プレゼン資料の中に3Dモデルを取り込み“カタチ”を正しく伝える技術者のための資料作成とプレゼン講座(4)(3/4 ページ)

» 2021年10月11日 10時00分 公開

3Dモデルをプレゼンの中で使う

 3D CADで作成した形状は大体の場合、JPG形式やPNG形式で書き出すことができます。もし、できなければ、スクリーンキャプチャーを使います。それをプレゼン資料にペタリと貼り付ければ「静止画」としての形状情報をプレゼン資料に取り込むことができます。

 複数枚のアイソメ図を使えば、これでも十分に形状を正しく伝える(認識させる)ことが可能です。ただ、3D CADでアイソメ図を作ったのであれば、3Dモデルがありますので、これを有効活用しましょう。

 マイクロソフト「Office」のプレゼンソフト「PowerPoint」の最新版であれば、3Dモデルをそのまま挿入できます。3Dモデルの形式(フォーマット)はいろいろありますが、PowerPointで挿入できるモデル形式は以下の通りです。

  • Filmbox形式(*.fbx)
  • Object形式(*.obj)
  • 3D Manufacturing形式(*.3mf)
  • ポリゴン形式(*.ply)
  • StereoLithography形式(*.stl)
  • バイナリ GL Transmission形式(*.glb)

 今回は、Fusion 360で作成したモデルをObject形式でエクスポートし(書き出し)ました。出力できる形式はCADによりさまざまです。Fusion 360からエクスポートしたファイル(*.obj)は以下よりダウンロードできます(※注2)。

注2:以下のリンク上で、マウス右クリックでショートカットメニューを表示し、[名前を付けてリンク先を保存...]で「bracket.obj」をダウンロードしてください。

 PowerPointの[挿入]タブの[3Dモデル]→[このデバイス...]で書き出した3Dモデルのファイルを指定します。

 ブラケットの3Dモデルを挿入したPowerPointファイルも、以下よりダウンロードできるようにしておきました。

 PowerPointの編集画面で、3Dモデルの回転ができます。ただし、このモデルの回転は「スライドショー」ではインタラクティブには行えません。ここが少し残念なところです。スライドショーでは、3Dモデルを好みの角度に回転させて、それが静止画として表示されます。

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