横河電機とNTTコムが業務提携、共同利用型のOTクラウドサービスの開発推進製造マネジメントニュース

横河電機とNTTコミュニケーションズは、「共同利用型OTクラウドサービス」の共同開発と提供に関する業務提携を締結した。生産制御システムや製造実行システムのクラウドサービス化と、その発展型として同サービスの提供を目指す。

» 2021年10月29日 14時00分 公開
[MONOist]

 横河電機は2021年10月19日、製造業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を支援する「共同利用型OTクラウドサービス」の共同開発と提供に関して、NTTコミュニケーションズ(NTT Com)との業務提携を発表した。生産制御システムや製造実行システムのクラウドサービス化と、その発展型として同サービスの提供を目指す。

 両社はまず、生産制御システムや製造実行システムなど、特定のOT(Operational Technology)領域のシステムをクラウドに移行し、サービスとして提供する。システムはNTT Comのデータ基盤「Smart Data Platform」上に構築し、システム更改や機能拡充などに柔軟に対応できるようにする。

 また、これらのクラウドサービスにOT-ITオーケストレーション機能を追加し、各利用企業の生産制御および製造実行システム間を連携させる共同利用型OTクラウドサービスの開発と提供に取り組む。利用者間のデータを相互に活用することで、製造業界におけるサプライチェーン全体の最適化を目指していく。

キャプション 「共同利用型OTクラウドサービス」の概念図[クリックで拡大] 出所:横河電機

 データ分析を軸に最適化を図ることで、例えばサプライチェーン全体のCO2排出量を抑える製法を特定するなど、データの利活用を促進させる。

 今回の提携に伴う両社の役割は、横河電機が同サービスを提供するためのシステム開発を、NTT Comがプラットフォーム開発を担う。2022年2月には生産制御システムと製造実行システムのクラウドサービス化に関する実証実験を開始し、同年度中にサービスを開始する予定。共同利用型OTクラウドサービスについては、同年度中に共同実験を開始し、2024年度中のサービス提供を目指す。

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